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ラジェンドラ戦記〜シンドゥラの横着者、パルスを救わんとす
第一部 原作以前
第二章 対パルス使節団編
第十話 再見波斯
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の女性は遥か遠方の国にいる。一度手を離してしまえば再会の目はまず無いので、決して離さぬように。いいかね、ダリューン殿」
「…理解はした」
「次にナルサス殿、お主はダリューンの一歳年下で294年、△月▽日生まれだったな」
「…ああ」
よく知っているものだ。これも諜者に調べさせたのか…。
「お主は少し危ういな。横死の相がある。身の危険を感じたらすぐに逃げてしまうのが吉だ。なお、お主は年の離れた女性と縁がある。成長を待ってやるのはともかく、下手な先延ばしは悪手だ。横死の相がある事をくれぐれも忘れぬようにな」
「…判った」
…成長を待ってやるって、年下ってことなのか?俺はむしろ…、いやまあいい。それより、横死の相か。悔いの無いよう一瞬一瞬を生きねばな。一刻も早く俗事から離れて、絵を描くことに専念しよう。そんな事を考えていると、ダリューンが何やら身震いした。
「ナルサス、何かはた迷惑なことを考えていないか?」
何を言っているのだ、失礼な奴め。
◇◇
占いと称して二人に若干のネタばらしをした後は、特に話すような事もなくなったので、お開きにした。そして、翌朝早く俺たちはシンドゥラへの帰途に就いた。
あばよ、パルス。また会う日まで。
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