22話→家族(後編)
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、一夏の説得にかかる。
「小学校の連絡ノート代筆してたし。お前も短い付き合いじゃないんだ、千冬が、わざと忘れた訳じゃないくらい、分かってるだろ?」
小学生の頃から家の家事全てを取り仕切っていた一夏なら、千冬のズボラさなんて、とっくに知っているはず!
まあ、それを差し引いても今回のは酷いが。
俺も、直接渡せないからと渡した手紙類すら渡されてない現実に心折れそうだよ(本音)
…………いかん、いかん。
頭がまた諦める方面に飛んだわ。
今は、一夏の説得が先だ。
頭が冷えてきた一夏に、言葉を紡ぐ。
「ほら、兄ちゃんからも子供達の紹介したいからよ、とりあえずここは収めてくんねえか?」
軽く拝むように、そう一夏に頼む。
予想通り、優しい一夏は悩み始めた。
「え…………うーん、…………いや、いやいやいや、いくらなんでも、今回は絶対おかしいよ!いくらなんでも!」
ちっ、直ぐには納得してくれないか。
「…………まあ、なんだ、今回の関係は俺もガチでバタバタしてて、お前に直接連絡出来なかったせいもある。すまんな」
なら俺も謝るか。
俺は千冬と違い、一夏には幼い頃から良い格好しかしていない。
その俺に対しては、一夏は判定激甘。
そんな俺が謝ったら、一夏はきっと許してくれるさ!
ほら、頭抱えて悩み始めた。
「こ…………今回だけだからな!」
ありがとう一夏。
何回、『今回だけ』の許しを受けたか覚えてないけど、気をつけるわ。
まあ、基本やらかすのは二人なんだがなあ。
溜息一つついて、太郎は言う。
「言葉少ない千冬の説明じゃ、赤ン坊の事、説明不足だろ。俺からも教えるわ」
とりあえず、気分的に最悪だ。
癒されなければ。
そう想いながら、今度は四人で子供部屋に向かう。
向かうといっても、リビングの横だ。ノブをひねれば直ぐに着いた。
子供用ベットに、ぬいぐるみ(抗菌仕様)、そして真ん中に白をベースとした機械が鎮座する。
いつもの子供部屋の光景に安堵しながら、いつも通り子供達にじゃれつかれながら、面倒をみている真ん中の白い機械、通称『子守りロボ』の元へ向かう。
見えてくる可愛い子供達のお陰か、ササクレ立っていた太郎の心は徐々に回復していく。
あー、癒されるわ。
なんかもう全てを投げ捨てて、主夫になりたい。
…………まあ、七年前の件が解決しない限り、無理なのは重々承知だけど。
思い出した『負の遺産』にうんざりしながら、目線を合わせるために近くに座ったあと、まずは一人目を抱き上げる。
「この子の名前はチカ。千冬の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ