十四匹め
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。シェルム先生は仕事があるからな…。
ふふ、相談役とお前ならちょうど親子に見えていたことだろうな」
そこでシラヌイは首をかしげた。
「お婆様の見た目は僕より少し大きいくらいの女の子だよ?」
「は?」
シラヌイが振り向いてボーデンと顔を見合わせる。
「タマモ様といえば豊満な肉体に太陽のような金髪と体を覆う程の九つの尾だろ?」
「えぇ…誰それぇ…」
シラヌイの中でのタマモは、テンションの高いモフモフ幼女だ。
「お婆様ってハイテンションモフモフロリババァだよ?」
「………………………………誰だそれは」
二人して首をかしげる。
「えと…お婆様って…」
「少なくともシェルム先生よりはエロい」
ふむ、と考え込むシラヌイ。
「変化………九尾…妖獣…玉藻御前…」
シラヌイがぶつぶつと考え始めた。
「おいシラヌイ。シラヌイ。おーい?」
ボーデンの呼び掛けにも答えず完全な熟考。
「まぁ、いいや。勝手に洗うぞ」
シラヌイの髪を洗っていると、どうしてもその耳に触れてしまう。
わしゃわしゃ……ふにふに……
わしゃわしゃわしゃ…ふにふに…
わしゃわしゃ…ふにふにふに…
ふにふにふにふに…
side in
気づいたらボーデンにおっぱい枕されてた。
「おぉ〜水中では尻尾はこうなるのか…」
「ねぇボーデン僕訳がわからないんだけど」
「お前が考え事してる間に頭と体と尻尾を洗って湯船に浸かってるって次第だぞ」
「ふーん」
僕の尻尾が股間を通って目の前でボーデンに弄られている。
「あとでブラッシングしてやるよ」
「ん。よろしく」
「ところで考え事は済んだのか?」
ん?お婆様のこと?
「お婆様の姿は狐の方が本質と考えれば辻褄があうんだ」
「九尾の狐か?」
「うん。白面金毛九尾御前、幾多の国々を滅ぼした狐。お婆様が伝承通りの存在ならその本質は狐であり人の姿は仮初めだ」
「はく…何?」
あ、そっか。
「僕の前世の世界でのおとぎ話。傾国の美女玉藻が国を滅ぼしては追われ、最後には高名なプリーストに倒される話さ」
「ふーん…。そんなおとぎ話がねぇ…」
「僕の前世の世界では、子供でも皆知ってる大妖怪だよ」
「ヨーカイってなんだ?」
「モンスターの事さ。人の形をとる者から異形まで、人に害をなす者から見方するものまで。
まぁ、妖怪は零落した神々って説もあるしね」
「ふーん。お前らの世界って面白いんだな」
「さぁ、どうだろう。僕はいきなり斬り殺されたし、わかんない」
ふわっと、ボーデンに抱き締められていた。
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