十章『準備』
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プルルートちゃんにお聞きしてますよ」
「あんがと」
受付嬢が明るく接してくれる。しかしある疑問が。
「そうえば・・・勇次郎、さんは・・・まだいらしてないようですが?」
「勇次郎さんはもうすぐ来るそうですよ。本を徹夜で読んでいたらしいですが」
「徹夜って・・・それって体を壊すんじゃないかしら?」
「んー、あの人ならなにが起きても平然としてそうだな・・・」
「おまたせ〜」
会話をしているとプルルートが来た。プルルートの装備は《アシラS装備》と呼ばれる、《青熊獣アオアシラ》の防具だ。かわいらしい見た目だが実用性は極めて高く、防御力が高い。背には《ヒドゥンボウ》 と呼ばれるあの、《迅竜ナルガクルガ》の折り畳み式弓だ。
「おっ、その防具かわいいな。」
「でしょ〜これ一人で素材集めたんだ〜」
「そっか、成長したなプルルート」
「えへへ〜」
微笑ましい会話をする二人、するとついにあの男が戻ってきた。
「よぉ、待たせたな」
「あっ、勇次郎さん。本はどうでした?わかりました?」
このように質問する理由は、この狩人界の使われている文字は科学界ではまったくといっていいほど類いのない文字が使われている。
良之助は長年暮らしていくうちに覚えていったが、来たばかりの勇次郎は戦い以外に博学的な知識を持っているもののさすがに始めてみる文字には読むことができなかった、が・・・
「なにを伝えたいかはよくわかった」
「え?文字を見ただけですか?」
「人が書く字は必ず感情が含まれている。この世界の本は基本的にまず一から文字を書き、そしてそれを複製して世に広がっているのだろう」
「ふーん、よくそこまでわかりますね・・・」
感心する良之助、ところがプルルートはある疑問が。
「この世界?どういうこと〜?」
「えっ?あいや、気にしないでそれよりも・・・」
少し慌てて話題を変え、勇次郎の格好を見る。相変わらず上下真っ黒の服装だ。
「・・・本当にその格好で来る気ですか?」
「あぁ、全然OKだぜ」
「あっはい・・・」
これ以上準備の質問をやめることにした。ちなみにだが勇次郎の背にはなんと《太刀、鉄刀》がある。これは良之助の説得もあるが、勇次郎が本を読んでいる際それなりに必要だと感じたのだ。
もっとも、使うとは言っていないが。
「えー、皆さん、食事は充分ですか?」
「うん、おっけ〜だよ」
「いつでもいいぜ」
「わかりました、じゃあいざ行きましょう!渓流へ!」
こうして3
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