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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第53話
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かけた。

「フフ、”実験”のついでにちょっと挨拶に来ただけさ。お望みならこのタワーを丸焼きにすることもできるけど?―――彼がね。」

「って人任せかよ。」

「くっ………(実験……ハーメルでも言ってたな。)」

(ええ。そうなると………ハーメルの時のように改良された”神機”もどこかにあるかもしれませんわね……)

(それに多分、その”神機”もハーメルで戦ったのとは違うタイプでしょうね。)

カンパネルラとマクバーンの会話にリィンが唇を噛みしめている中セレーネとレンは小声で会話をし

「……………………」

「フフ、クルーガー。怖い顔をしないでおくれよ。4年ぶりじゃないか。って、シャロンって呼ぶんだっけ?」

厳しい表情で自分達を睨み続けるシャロンに対してカンパネルラは口元に笑みを浮かべて話しかけた。



「どちらでもお好きなように。4年前、貴方からの要請でサラ様を足止めした時以来ですね。」

「え………!?」

「4年前………となるとリベールのクーデター時、エレボニアで起こっていた猟兵団――――”ジェスター猟兵団”による遊撃士協会支部の襲撃の件に間接的に関わっていたようね。」

「そうそう、リベールでの”福音計画”!あれの一環で、帝国のギルドを爆破して剣聖カシウスを誘き寄せたんだけど……最年少のA級だった”紫電”には足止めを喰らってもらったんだよね。里帰りしたノーザンブリアでさ。」

シャロンの話にリィンが驚いている中レンはかつての出来事を思い返して呟き、カンパネルラは懐かしそうな様子で答えていた。

「その結果、ギルドの建て直しで剣聖のリベールへの帰国も延期……見事、教授の”福音計画”は第一段階をクリアしたってワケさ!」

「ハン……レーヴェのヤツから聞いたな。」

「……そんな事が………」

「だからサラさんはシャロンさんに対して思う所があるような態度を取っているのですか……」

「ええ……所詮、わたくしはその程度の存在(もの)。ラインフォルト家に害がなければ古巣の悪事を手伝うような外道です。」

カンパネルラとマクバーンの会話を聞いていたリィンは信じられない表情をし、セレーネは複雑そうな表情で呟き、二人の言葉に頷いたシャロンは前に出てダガーと鋼糸を構えた。



「―――ですがこのタワーにはイリーナ会長や他の方々がいます。仇なすつもりならば”死線”として貴方がたの前に立ちふさがりましょう。」

「シャロンさん………」

「フフ……変わったねぇ、君も。”木馬園”から結社入りしたばかりの頃とは大違いだ。」

「クク……12年くらい前だったか?」

「フフ、笑顔もサービスできない出来損ないの小娘でしたが……あの時、軍門に下された借り、少しはお返
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