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リリなのinボクらの太陽サーガ
新生のフォックス
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拍子で心がポッキリ折れそうだよ……。

「(本局から放り出された人間……助けた対象にこそ、奴らが罠を仕込んでいると思わないか。やれやれ、これではもう間もなく“ミッド語”は死ぬ。魔導文明の終焉だ)」


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ミッドチルダ西部、ポートフォール・メモリアルガーデン。

トンネルから出てアースラの撃沈を見届けた後、私達はアウターヘブン社に身を隠すべく移動していたが、連日の襲撃のせいでまともな道は全て瓦礫で塞がっていた。そのため獣道などを通って遠回りをする必要があり、気づけば無数の墓石が立ち並ぶ庭園にたどり着いていた。

「あれ? ここって墓場?」

「うわちゃぁ……日の沈んだ頃に墓場を通るって、ホラーのテンプレっスね」

「夜の探検にはおあつらえの場所よねぇ。さぁて、一体誰が今夜の惨劇の犠牲になるのかしら?」

「縁起でもないこと言わないでくれ。もしこれがホラー映画なら、負傷している上にどこかの軍人で天然娘にそっくりな私が真っ先にターゲットになるだろうが……」

「ん、ニーズホッグ達は帰ったとはいえ、夜はアンデッドの時間だ。いつどこから出てきてもおかしくない、注意しておこう」

気づけばパーティメンバーが大所帯になっているが、そもそも私としては前に出て戦うこと自体避けたいから、味方が多いと頼もしくは思う。

にしても……、

「連れてきちゃったね」

トーレが背負っているティーダを視界に、はぁ、とため息をつく。尤も、知ってる人が生き埋めになるよりはマシだけど。

……ノソリ……ノソリ……。

墓場の方から聞こえてくる耳障りな湿っぽい音と、なまぐさい腐臭。多分、アンデッドが死体を貪っているのだろう。生理的嫌悪感を催す光景は可能な限り見たくないのだが……見なければ警戒して動けない。辛い話だ。

気温はそこまで低いわけではないのだが、肌が露出している部分に触れた風が妙に寒い。この怖気を生み出した元凶たる敵の首領は空の上にいると思われるが、雑兵はそこら中で勝手に大量発生する。なにせ“死体の数=敵の数”と言っても過言ではないのだ。

そもそもアンデッドはグールでさえ正面から挑むと想像以上に頑丈で、こちらの攻撃には全くひるまずに致命傷となる一撃を繰り出してくる。あのジャンゴさんだって背後に回り込むことを徹底しているのだから、敵の攻撃が太陽仔にとっても凄まじく痛いのが推し量れるだろう。何が言いたいのかっていうと、つまり……。

「皆、もし敵を見つけても、バレてなければやり過ごすことを徹底して。今戦っても大したメリットは無い、むしろデメリットの方が多いから」

「ん、シャロンがダメって言うならそうする」

「まあ、メリットが無いのは同感だ。今目立てば
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