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リリなのinボクらの太陽サーガ
新生のフォックス
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「あぁ、そういうことでしたら仕方ありませんよ。娘さんに挨拶ができないのは辛いですけど……」

「クックックッ、お前の不幸で飯が美味い」

すっごい愉悦顔でドレビン神父は今出来上がった激辛の即席ラーメンの麺をすすった。確かに私もお腹空いたけど、今は食べたい気分じゃない。というかよくそんなこと本人の前で言えるね!

「なんで人が苦しんでるのを見て、お前はそんなに愉しそうなんだよ?」

「そもそもはやて達がイモータルの手に落ちた上、アースラまで撃墜されたと聞いて、私は今にも飛び出したいほど心配だというのに……」

「フッ、それは面白い。これでスパイの尻尾も少し掴めるかもな」

「な、スパイだと!? まさか八神達の誰かが……」

「いくらゲンヤさんでも言っていい事と悪い事があります! はやて達の誰かがスパイだなんてあり得ません! 彼女達が私達を裏切るなんて、そんなの……!」

「すまん、確かにその通りだ。あいつは少し腹芸が出来るようになったが、根本は善人だ。騎士達も主を裏切る真似はしないだろうし……全くこのドレビン神父、俺達に変な疑念を抱かせやがって……」

「クックックッ……知人の無実を信じるのは自由だ。真実がどうであれ、な。ところでお前達は、彼女達が運ばれた場所の検討ぐらいは付けたか?」

「う!? そ、そっちは……何も……。だって襲撃でそれどころじゃなかったし、頭も疲れてて上手く働いてくれないし……」

「ではアンデッドの元となった者の正体も考えていないのか?」

「なんでいきなりその話? 普通にアンデッドに襲われてしまったヒトが吸血変異したんじゃ……?」

「確かにそれもいるにはいるが、最初の襲撃が始まった時点で相手は相当数のアンデッドを用意していた。それだけのアンデッドを、否、それだけの死体をどこで用意してきたのか、お前達は想像すらしていないか」

「う……はい、考えてませんでした」

「ならば答えは保留だ。大量の死体が発生する事態は、少し考えれば思いつく。2年前の髑髏事件で誰が何にどう関係していたか、それをヒントにすれば後は芋づる式に答えを導き出せる」

「髑髏事件……そこにアンデッドが大量に現れた答えが隠されているの……? まぁその件は追々考えるとして、沈没したアースラだけど……フレスベルグの棺桶から迂闊に目を離す訳にもいかないし、救助に関してはクロノが部隊を率いて既に現場に向かっている。やっぱり私達の出る幕は無いかな」

「棺桶のことが無かったとしても、重傷者のお前が救助の現場に行った所で何ができる? その状態でやれることは……そうだな、救助活動中の奴らにエールでも送るか? まぁ、お前がチアガールの恰好をして応援すれば若干の効果はあるだろうが、病院行けとか空気読めと言われるのがオチ
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