第50話 新たな技
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か?」
「ああ、身体に異常はないと医者からも言われたからね。問題はないよ」
そっか、そんなことがあったんだね。怪我をする怖さは誰だって同じだよね、遊撃士も猟兵も危険な仕事には変わりないから下手をすれば死んでしまう事だってある、何事も無くて良かったと思う。
「君たちと話していたら少し落ち着いてきたよ、もう大丈夫だ」
「確かに顔色は良くなったね」
「でも無理はしないでくださいね、クルツさんが急に倒れたりしたら試合をしていたエステルさんたちが驚いてしまうかも知れませんから」
「はは、そうならないように気を付けるよ」
リィンの冗談にも笑顔で返せる辺りクルツの体調は楽になったみたいだね。
「おや、君たちはリート君たちじゃないですか」
「アルバ教授……?あなたもここに来ていたんですか?」
後ろの席から声がかけられたので振り返ってみるとそこにいたのはルーアンで出会ったアルバ教授だった。うっ……まただ、あのアルバって人が近くにいると妙に頭が痛くなってくる。わたしは咄嗟にラウラの背後に隠れて彼の視線が来ないようにした。
「どうしてここにいるんですか?前にあった時はルーアンにいたはずでしたが……」
「ええ、遺跡の発掘調査も大体終わったので今はあるツテを使ってグランセルにある資料館に滞在しているんです。折角だから武術大会を観戦しようかと思いましてね」
「そうだったんですか。なら丁度良かったですね、今日の決勝にはエステルさんとヨシュアさんも出るんですよ」
「それはいいタイミングでしたね、2人には随分とお世話になりましたから精一杯応援させていただきますよ」
「ええ、是非そうしてあげてください。エステルさんたちもきっと喜びますよ」
リィンも警戒してるけど見た感じは普通の人にしか見えない。嘘をついているようなしぐさもないしわたしが気にしすぎなだけなのかも知れない。けど……
「そこにいるのはもしかしてリート君たちかな〜?久しぶりだね〜!」
「あ、ドロシーだ、やっほー」
次に現れたのは前にエルモ村で出会ったドロシーだった。
「すっごい偶然だね!まさかこんなところで会えるなんて思ってなかったよ〜!」
「ドロシーさん、お久しぶりです。今日は決勝戦を見に来たんですか?」
「うんうん、そうなんだよ。何て言ったって今日は武術大会の決勝戦だからね、しかもエステルちゃんたちも出ているって聞いたしもう飛び上がっちゃいそうな位興奮してきたよ〜!」
「ドロシー、どうどう」
ぴょんぴょんと跳ね上がるドロシーを見てラウラや遊撃士チームのメンバー、そしてアルバ教授までも目を丸くして苦笑いをしていた。
「はは、お前たちの知り合いは面白い人物ばかりだな」
「まあ、
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