Ep4 古城に立つ影
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当に昔の話だから、失われた部分も多い」
「実例……ある……」
リクシアはその話を聞き、呆けたように呟いた。彼女は思う。その方法について詳しく知れば、いつか兄は戻るのだろうかと。それを世界に広めれば、悲しみは減るのだろうかと。
何もわからない、何一つわからない。けれど、あやふやな物語でも「実例がある」のならば、リクシアは希望を抱かずにはいられない。
リクシアは、赤の瞳に炎を宿してアーヴェイを見た。
「私、どんなに厳しい道行きでも頑張るから。私はこの理不尽が許せない。だから」
アーヴェイは笑う。
「その意気だ。それくらいの闘志がないと面白くない」
リクシアは、思いを固める。
夢物語かもしれないけれど、立ち上がるから、立ち向かうから。
――待っていてね、お兄ちゃん。
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