猫娘と期末試験編
NO.061 期末試験 十回戦目
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それで一時的に二人はオールマイトの視界から消え失せる。
ヒットアンドアウェイ。
対オールマイト用に考えた二人の戦い方だ。
敵わないのならそれでいい。
ゴールすればいいのだから。
出久の狙いは当たったようで炎幕によってオールマイトも二人の姿を見失っていた。
「ふむ……なかなかいいチームプレイじゃないか。これは純粋に侮れないぞ?」
そう言いながらもオールマイトは笑みを浮かべていた。
出久と爆豪の二人は走りながらも、
「最初は何とかなったね」
「ああ……まだまだ敵わねぇって事は分かっていたが、やっぱりオールマイトは強えな」
「うん。とにかくこのまま先行しよう!」
「ああ! もし追いつかれたら俺の籠手で―――……」
「うんうん。それでそれで?」
「「ッ!?」」
突然割り込んできた言葉に二人はハッとするとともに同時に構えを取ろうとする、が……それは一瞬の出来事だった。
いつの間にか爆豪の籠手は砕かれて地面に叩きつけられ足で押さえつけられて、出久の腕は両腕を掴まれて身動きできなくなっていた。
「「(な、なにが起こった!?)」」
二人の率直な感想はこれに尽きるだろう。
それほどにオールマイトは早すぎたのだ。
「おいおい……まだまだ本気を出していないんだぜ? これでへこたれないでくれよ?」
「ったりめーだ!! 籠手が砕かれたからってなんだ!? デク、行くぞ!!」
「うん!!」
「ん……?」
途端、籠手が破壊されたというのに爆豪は大爆破を引き起こしていた。
籠手がなくなったことでハンデは付くだろうが手加減無用の攻撃が可能になった。
それで二人ともなんとか自由になる事が出来て、
「僕も本気で行きます!!」
ブワッ!と出久の周りの空気が振動する感覚。
「変化!!」
そして姿を顕す5mはあるであろう巨大猫の姿。
「ほう……もうカードを切ってきたね。それなら本気で行こうか!」
「にゃぁあ!!」
そして始まるオールマイトとの拳と拳の殴り合い。
打撃音が何度も響き渡り、どんどんと苛烈さを増していく。
オールマイトはこの中で久しぶりに楽しさを感じていた。
今までここまで付いてこれたのはあの憎き男以外にいなかったからだ。
「オールマイト!! 俺の事を忘れてもらっちゃ困るぜ!!」
オールマイトの背後から爆破を浴びせる爆豪。
オールマイトはてっきり出久に任せてゴールに向かったものだと思ったのだが、ここで誤算だった。
100%の力を五分限定で発揮できる出久以外にもこうして血気盛んに爆豪という男は挑んできていたのだ。
二人とも勝ちに来ている!
そう感じたオールマイトは「いいねぇ……」と思った矢先に、
「にゃあ
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