最終章:夢を追い続けて
第73話「夢追・無限」
[4/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
十は空気で感じていた。
二次移行した事により、桜が出し惜しみなく全力で来るのだと。
「はぁっ!!」
「ぉおおっ!!」
ギィイイイン!!
動くタイミングは同時だった。
まずは手始めとばかりに正面からブレードをぶつけ合った。
「ッ……!」
「っと……!!」
ぶつかり合いで、互いに一瞬後退する。
すぐさまもう一度ブレードを振るう。
「(追える!)」
今までは追いきれなかった空中機動とそれを伴ったブレードの攻撃を、秋十は防ぐ。
さらにはその上で反撃を繰り出す。
「っ!」
ギィイイイン!
ブレードとブレードがぶつかり合い、間合いが離れる。
お互いにライフルを展開し、射撃を行うが……。
「(遅い!)」
実弾銃の弾では、秋十も桜も捉える事は出来なかった。
それほどまでに夢追と想起の機動力は増しており、遠距離武器はほとんど無駄だった。
「………」
「その燐光も……」
だが、秋十と違い、桜は燐光による攻撃もある。
それを炸裂させるのだが……。
「慣れました!!」
「ッ!」
ギィイイイイン!!
その炸裂による攻撃の合間を駆け抜け、ブレードの一撃をお見舞いした。
「はぁあああっ!!」
「ぉおおおおっ!!」
ギィイン!ギギギギギギィイン!!
空中で何度も折り返し、二人は切り結ぶ。
「っ!」
ただぶつかり合うだけじゃない。
空中だからこそできる動きでブレードの攻撃を躱す。
「ぉおおっ!!」
「はぁああっ!!」
まるでバトル漫画のように、空中を駆け抜け、ぶつかり合う。
お互いの攻撃が直撃することはなく、何度もブレード同士がぶつかる。
ギギィイン!ギギギィン!ギィン!ギィイン!!
「くっ……!」
「っ、ぁっ!!」
ブレードがぶつかり合い、くるりとその場で一回転し、それで追撃を躱す。
空ぶった勢いを利用して体を捻り、反撃の一撃を躱す。
躱しきれなくなったら再びブレード同士がぶつかる。
その繰り返しだった。
「っつ……!」
だが、ぶつかり合いになれば技量の問題で秋十が劣勢になる。
「はぁっ!」
「っ!!」
僅かに押された秋十を見て、桜は動きを変える。
ばら撒いていた燐光を炸裂。さらに、それを足場に瞬時加速も発動。
二重の加速を以って秋十へと切りかかった。
ギィイイイン!!
「ぉおおっ!!」
「くっ……!」
ギィイン!!
だが、秋十はそれを“水”で受け流し、同時に瞬時加速を使った。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ