第十三章 神は降臨するのか
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キャラを募集している。「『○○ウイン係』まで、どしどし応募してくれ!」
なるほど、ラジオつまり音声だけであるため、いくらでもキャラ増産が可能という、おそらくは佐渡川書店からのアイディアなのだろう。
一般からの募集ということで、一種同人誌的な存在のキャラになるため、やり過ぎると興ざめや違和感のもととなる。しかし、佐渡川の関わる作品はそのあたりのバランス感覚が絶妙なので、今回も、まず問題になることはないのだろう。
嗚呼、さすがは佐渡川書店。
夢のある素敵な企業。
金儲けの達人。
そんな話はどうでもいいが、いや、ついでなのでどうでもいい話を続けるが、
先週、「魔法女子ほのかチョコ」という、シール入りのスナック菓子が発売された。一個五十円、税抜き。
いずれ、シールだけ抜き取ってチョコを食べずに捨てる輩が現れるのだろう。
DHA入りの、「ほのかがバカにならないパン」。炎上商法を狙っているとしか思えない衝撃的なネーミング。「なんで私ばっかりこういう扱いなんですかあ」、と涙目で怒っている包装イラストの可愛らしさも手伝って、売れ行き好調ということである。
好調といえば、女児向け玩具である変身アイテムを忘れてはならない。
一クールアニメだというのに、放映期間中に大企業からしっかりした玩具が出て、しかもそれが売れに売れてしまう、大きいお友達の購入率も非常に高い、と異例づくめであった。
だからこそ、つまり大手スポンサーに充分な旨味があったからこそ、過激な暴力描写でけしからんと騒がれつつも早々に第二期制作が決まったのだろう。
魔法女子ほのかは、もう巨大ビジネスなのである。
日本経済の一翼を担う存在なのである。
もちろんまだ一過性のブームという可能性は捨て切れないが、既にして巨額の金が動いていることに違いはなかった。
さて、
夕方ワイドに話を戻そう。というよりも、それを視ている四人に。
「アホだなあ、こいつら」
八王子がポテトチップスをつまみながら、うふふっと笑った。
「まほのに、決まった舞台などないというのにな」
定夫。ポテトチップスの袋に、見ずに手を入れようとして、トゲリンの指と触れ合ってしまいお互い慌てて引っ込めた。
「拙者が、背景の参考にするためネットで探した写真は、伊豆とか、三重がほとんどナリよ。自分で撮影した学校や町の風景、家などは、全部この近所でござる」
つまり東京武蔵野市。
「テレビアニメ版も、おそらくモデルは多摩のあたりと、伊豆を混ぜたものであろうな」
「なのに、なのに、鳥取で萌えーとかいってんの。もうやんなっちゃう」
定夫は、もにょもにょ肥満したお腹をばしばし叩いた。
愚痴である。
要
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