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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン91 遊野清明と河風現
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エルディスクのエクストラデッキに当たる場所が光を放ち、そこから1枚のカードが飛び出した。

「三千世界を張り巡れ、海原に紡がれし一筋の希望!エクシーズ召喚、No(ナンバーズ).37!希望識竜スパイダー・シャーク! 」
「へえ……」

 その姿を見て、現が感心したような声を漏らす。これが、僕のはじめてのエクシーズモンスター。一見すると純白の体を持つ蜘蛛に海竜の尾が伸びたかのような、でもよく見ればその蜘蛛の脚に見えたのは一番前の両腕にあたる2本を除けば全て海中を自在に駆け回るための鰭だ。そのすらりと伸びた流線型の両腕からは鋭い爪が伸び、さらに右腕にはくっきりと37、の文字が刻まれている。
 希望を識る竜、いい名前だ。この力を文字通りこのデュエルの希望にできるかどうかは、僕の腕次第だ。

 ☆4+☆4=★4
 No.37 希望識竜スパイダー・シャーク 攻2600

「エクシーズ召喚の素材、オーバーレイ・ユニットは墓地に行かないから、ウォーターフロントのカウンターにはならないんだっけ?でも、だったらシンクロ召喚だ!レベル4の白棘?に、レベル3のフィッシュボーグ−アーチャーをチューニング!」

 またもや、何をすればいいのかわかる。初めてそのチューナーとしての真の力を解放したアーチャーがレベルと等しい3つの輪になり、1列となったそれがスティングレイの体を包む。合計レベルは、7。

「快刀乱麻に凍てつかせ、七つの海裂く神の槍!シンクロ召喚、氷結界の龍!グングニール!」

 そしてこれが、僕のはじめてのシンクロモンスター。氷結の文字通り氷のように白い体に、頭部をはじめ全身に見られるどこか雪の結晶のような意匠。だがその内側からは自身がただの雪像ではないことを語るかのように、赤く燃えるエネルギーが光となってかすかな輝きを放っていた。

 ☆4+☆3=☆7
 氷結界の龍 グングニール 攻2500
 KYOUTOUウォーターフロント(0)→(2)

『だが、グングニールの効果は手札が無いと使えない。墓地の様子から見ても、このターンで仕留めきるのはどうやっても無理だな』
「わかってる……でも、今は攻めるしかないからね。バトル、グングニールで巡死神リーパーに攻撃、グレイシャーファランクス!」

 グングニールの瞳が、ひときわ赤く光った。翼を広げ超低空飛行でリーパーとの距離を詰め、鎌による防御すら許さないほどの超速で鉤爪が振り下ろされる。だがその攻撃は、リーパーの細い体をバラバラに裂く寸前で止められた。1匹の子豚の骸骨が、その間に割り込んでいたのだ。

「墓地からタスケルトンの効果発動。デュエル中1度だけ、モンスターが行う戦闘を自身を除外して無効にできる」
「承知の上さ。だけどタスケルトンはこれで打ち止め、次の攻撃はもう止めら
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