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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン91 遊野清明と河風現
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のだった。面食らい警戒する僕を尻目に、モンスターゾーンの2枚のカードをつまみ上げる。

「これは、清明もまだ知らないでしょ。私のフィールドには、これでレベル6のモンスターが2体。私は、この2体のモンスターでオーバーレイ!冥府の大地に彷徨う者よ、巡礼の果てに死の安息を。エクシーズ召喚、巡死神(ピルグリム)リーパー!」

 カオス・ソーサラーが黒、ヴァルカンが赤の奔流となって、現の足元に開いた宇宙のような穴に吸い込まれる。その直後音もなく爆発が起こり、開いた穴の内側から新たなモンスターが生まれ出た。ひどく腰の曲がった老人のような姿に、その背から生えたボロボロの翼。姿勢のせいでよく判別がつかないが、それでもその身長よりも高いと思われる巨大な大鎌を杖のように寄りかかる不気味な死神……だが何よりも目を引くのは、その体の周囲を衛星のように絶えず飛び回る2つの球体だ。このようにいかにもな死神らしいモンスターの雰囲気には全く似つかわしくないそれからは、しかし確かに強い力を感じる。

 ☆6+☆6=★6
 巡死神リーパー 攻?→1000 守?→1000

「エクシーズ召喚?シンクロとも違う……?さらに別の召喚方法があるってこと?」
『あれは……』
「そう。同じレベルのモンスターを組み合わせることでエクストラデッキから召喚できる、清明からすれば異世界……それとも遠い、もしかしたら近い未来かな?そこで手に入る、新しい力。そしてリーパーの攻守は、互いの墓地に存在する闇属性モンスター1体につき200になる」

 チャクチャルさんの返事を奪うかのように、現の説明が入る。それにしても今の反応、やっぱチャクチャルさんはエクシーズ召喚のことも知ってたな。どうせなら教えてくれても……とも思ったが、よく考えれば富野からシンクロを教わって以降、休む暇もなく大慌てで走ってばかりだった。そんな暇、とてもじゃないがどこにもないか。
 そして盤面に意識を戻せば、あれだけ大掛かりに出てきた割にリーパーの攻撃力はわずか1200。ん、1200?確かここまでに彼女が使った闇属性モンスターはシンクロ召喚で墓地に送られたユニゾンビとワイトプリンスで2、さらにワイトプリンス2回分の効果で4体のモンスターが送られたから合計6、だけどカオス・ソーサラーの召喚コストでそのうち1体が除外され、そのカオス・ソーサラーが今のエクシーズ召喚で使われたから……あれ、計算が合わない?

『それは違うぞ、マスター。これがエクシーズモンスターの唯一無二の特性なのだが、エクシーズ召喚に使われ素材となったモンスターは召喚後もオーバーレイ・ユニット……さっきマスターも気にしていたあれだ、あの光の球体となってフィールドでも墓地でもない場所に留まり、そのモンスターのサポートを行う。サポートと言ってもまあ、9割方は効果
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