ターン91 遊野清明と河風現
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レイドル自体がシンクロテーマだったとは。もっともこの子たちも元はといえばある日突然宇宙から墜落してきたカード、未知の召喚法をものにしていても不思議ではない……のかもしれない。
「変幻自在な不定の恐怖は、星海旅する魔性の生命!シンクロ召喚、グレイドル・ドラゴン!」
☆3+☆5=☆8
グレイドル・ドラゴン 攻3000
イーグル、コブラ、アリゲーター、そしてスライムにそのJr。これまで僕と共に戦ってきたグレイドルたちがその力を結集させた、変幻自在の真骨頂たるシンクロ体。まさかこんな隠し玉をこれまで抱えていたなんて、まったくあのスライムも人が悪い。
だけどこうしてグレイドルは、このどうしても負けられないデュエルを受けてその隠された力を僕に明かしてくれた。その思い、決して無駄にはしない。
「シンクロ召喚したドラゴンの効果発動、グレイドル・トルピード!シンクロ素材となった水属性モンスターの数まで、場のカードを破壊できる!当然選ぶのはその伏せカード、そしてワイトキングだ!」
ドラゴンの流体金属を思わせる独特な質感のボディが波打ち、無数の突起が生じたかと思うとそれらが一斉に本体を離れ有機体ミサイルとなって雨あられのごとく降り注ぐ。着弾、そして爆風に巻き込まれ、ワイトキングがただの骨へと還っていく。だがもう1枚の狙いだった伏せカードは、爆発に巻き込まれる寸前表を向いた。
「……速攻魔法、大欲な壺!除外されているドラゴネクロ、タスケルトン、巡死神リーパーの3体をデッキに戻すことでカードを1枚ドロー!」
『ブラフだったか……?』
チャクチャルさんが訝しむ。それならそれでいい、このまま押し通すまでだ。確かに僕の場のバブル・ブリンガーの効果によりレベル8のグレイドル・ドラゴンは現在ダイレクトアタックが封じられ、レベルを持たないダークナイトも蘇生効果を使ったターンには攻撃できない制約がある。
だけど僕にはそれ以前から、ずっとずっと切り札として一線を張ってきたこの1枚がある。
「バブル・ブリンガーのさらなる効果を発動!このカードを墓地に送り、レベル3以下の同名水属性モンスター2体を効果を無効にして特殊召喚する!」
グレイドル・イーグル 攻1500
グレイドル・イーグル 攻1500
「ランク3……ううん、違うか」
「さすがにわかってんじゃん、現。これで、バブル・ブリンガーによる制約は消えた。この2体のモンスターをリリースし、アドバンス召喚!その攻撃力は、リリースしたモンスターのそれの合計値。これこそが僕の切り札……霧の王!」
2体のイーグルがどこからともなく立ちこめた霧に包まれ、そのまま消えていく。そして霧の彼方から、どれほどカードが増えようとも決して変わらない僕の切り札が姿
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