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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン91 遊野清明と河風現
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だからな。勝負はもちろんのこと、闇のゲームそのものにもだ。さあ、次が来るぞ!』
「あき……ううん、なんでもない。続けてドラゴキュートスでスパイダー・シャークに攻撃、冥界の幽鬼奔流(ゴースト・ストリーム)!」
「く……!」

 冥界の濁流に飲み込まれ、スパイダー・シャークがついに倒れる。当然ダメージがこちらにも通る……でも、さっきの一撃に比べればまだダメージも常識的な範囲だ。もしかすると、後から強烈な一撃を与えてこちらの意識が飛ぶのを抑えるため、わざとこの順番で攻撃してくれたのかもしれない……なんて、さすがに考えすぎか。

 冥界濁龍 ドラゴキュートス 攻4000→No.37 希望識竜スパイダー・シャーク 攻2600(破壊)
 清明 LP2000→600

「補給部隊は1ターンに1回しか使えないけど、スパイダー・シャークには最後の力が残っている。効果発動、ラスト・リザレクション!このカードが破壊された時、僕の墓地から自身以外のモンスター1体を蘇生できる!蘇れ、グングニール!」

 氷結界の龍 グングニール 守1700

 跡形もなく押し流されたスパイダー・シャークのいた場所に、かすかな希望のかけらが光る。先ほどゴースト・カロンとドラゴネクロが放っていた病的な光とはわけが違う、瑞々しい生命力に満ち溢れたその光から、再びその魂を取り戻した氷結の龍が咆哮と共に恐るべき2体のモンスターの前へとたった1体で立ちはだかった。

「これで、次のターンで……」
「グングニールの効果は、手札を捨てることでその枚数だけ場のカードを破壊する……確かに私がこのままターンを回すことしかできなかったら、わからなかった。でも詰めが甘いよ、清明。私は、そんなに甘くない。そんなもの、私が残すわけがない。この瞬間、戦闘で相手モンスターを破壊しなおかつ墓地に送ったドラゴキュートスの効果を発動。このカードはこのターン、もう1度だけモンスターに攻撃できる!」
「グングニール……っ!」

 かすかに紡がれた希望の一筋が、再び解き放たれた冥界の濁流に飲み込まれて消えていく。思わず伸ばした手が虚しく空を切るその目の前で、神槍の名を持つ誇り高き竜は最後まで雄々しく翼を広げていた。まるで押し寄せる冥界の奔流の余波から、後ろに立つ僕を守ろうとするかのように。

 冥界濁龍 ドラゴキュートス 攻4000→氷結界の龍 グングニール 守1700(破壊)

「カードを伏せて、ターンエンド。このターン終了時にシャッフル・リボーンのデメリットで手札が1枚除外されるけど、今の私に手札はないからそれは実質無効になる」

 抜け目なくデメリットを回避したところで、またターンが僕に回ってくる。どうにか、今回も生きて凌げはしたわけだ。だけど、もうこれ以上は持ちこたえられそうにない。お
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