ターン91 遊野清明と河風現
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カウンターでサイクロン、とか?」
『いずれにせよ、1枚のドローよりも優先する理由があの伏せカードには含まれているのだろう。今の段階ではまだ安易に結論を出すのは危険だが、用心しておくことだ』
用心と言われても、あの伏せカードを破壊できる手札なんてない。多少のリスクはあるけれど、ここは今引いたこれに頼ってみるか。
「魔法カード、トレード・インを発動。手札からレベル8のガメシエルを捨てて、カードを2枚ドロー。さらにこのターンもウォーターフロントに壊獣カウンターが3つ以上乗っているから……」
乗っているから、何をサーチするべきだ?万能カウンターのガメシエルの2枚目をこちらに出せば伏せカードなんて怖くはないが、いかんせん攻撃力が低すぎてドラゴネクロはおろかダークソウル・トークンにも勝てやしない。同じ理由で攻撃力2400のクモグスも却下。ジズキエルなら対象を取る効果にはめっぽう強いうえ攻撃力も申し分ないけれど、逆に言えばあの伏せカードが対象を取るものでなければ無力になってしまう。ガダーラの無差別攻守半減も悪くはないが今使うとスパイダー・シャークの攻撃力まで下がってしまうし、ラディアンは向こうに出すからそれも却下。となると生けるサンダー・ボルトとしてトークンもろとも薙ぎ払った後スパイダー・シャークで攻撃ができるドゴランか、効果を使うまでが隙だらけとはいえひとたび発動さえできれば帯電能力であらゆるカードの発動を許さないサンダー・ザ・キングか……。
「……来い、怒炎壊獣ドゴラン。そしてダークソウル・トークンをリリースして現、そっちのフィールドに多次元壊獣ラディアンを特殊召喚!相手フィールドの壊獣反応に誘われて、手札のドゴランを特殊召喚!」
今回選んだのは、たとえこのターンで決着をつけられなくともウォーターフロントとのコンボで壊獣カウンターを即座に貯められるドゴラン。どちらが良かったのか、この選択が本当に正しいのかは、わからない。
だけど、わからないならわからないなりに前に進むしかない。ドゴランが大きく息を吸うと、その全身が押さえきれない怒りの炎によりメルトダウン寸前の高熱を放ち赤く光る。
多次元壊獣ラディアン 攻2800
怒炎壊獣ドゴラン 攻3000
「ドゴランの特殊効果、覆滅を発動!場の壊獣カウンター3つをコストに、相手フィールドの全てのモンスターを消し飛ばす!」
解き放たれた火炎がKYOUTOUの街並みを焼き、さらには冥界の龍をも呑み込み焼き尽くしていく。炎の影響で5つあったライトのうち3つから光が消えた灯台に、再び2つの光が追加で灯いた。その光といまだくすぶる炎に照らされて闇に浮かび上がる現も、そんな彼女の目の前の伏せカードも、いまだ動きはない。
KYOUTOUウォーターフロント(5)→(2)→
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