第14話:新体制の幕開けー2
[4/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ーゼとティアナはそんなゲオルグの姿を見て、顔を見合わせて小さく笑った。
そして彼女らは隊員たちの方へと向き直る。
「では、ウォーミングアップも終わったところで本日の訓練を始めましょうか。
まずは、総合アスレチックから始めます。 今日のところは優しめのコース設定なので
大丈夫とは思いますが、無理はしないように」
「一応クリアタイムは計測するけど、今後の参考のためだからあまり気にしないで。
あと、今回は1人ずつ1分おきにスタートして。 何か質問は?」
ティアナの説明に続いてエリーゼが隊員たちに向かって問いかけるが、
隊員たちの手が上がることはなかった。
「ないみたいね。じゃあ、はじめましょうか」
エリーゼがそう言ってティアナに顔を向けると、ティアナは無言のうちに頷いて
訓練施設のコントロール画面を操作した。
次の瞬間、訓練施設の内部に光があふれ、都市の建造物を模した障害物が立ち上がった。
画面の中にある映像で異状がないことを確認したティアナは、エリーゼに向かって
小さく頷きかけると、整列した隊員たちに向かって一歩進み出た。
「では始めます。 まずはイーグル分隊から順番にスタート」
隊員たちは、はっ とよくそろった声を上げて敬礼すると、訓練スペースに向かって走っていく。
「じゃあ、ティアナちゃん。 よろしくね」
「はい。こっちは大丈夫なので、行ってください。ゲオルグさんもいいですよ」
ティアナの言葉に小さく頷いて、エリーゼとゲオルグの2人は隊員たちの背中を追うように
走っていった。
1時間ほどして、ゲオルグたちを含めた23人全員がアスレチックコースを完走し終え、
彼らは訓練施設の前に集まっていた。
彼らのうちほとんどは肩で息をしており、何名かは地面にへたり込んでいた。
そんな中、いい汗をかいたとばかりに息も切らさず歩く一団があった。
「うーん、やっぱりなまってんなぁ・・・」
「ゲオルグさんもですか? 私もです。 デスクワークが多いせいですよね、きっと」
そう言って汗をぬぐうゲオルグとティアナに向けられる涼しげな目線があった。
「2人ともだらしないわね。 戦闘部隊の所属なんだからちゃんと鍛えておきなさいよ」
エリーゼの言葉に、ゲオルグは手をひらひらと振ってはいはいと応じた。
その様子にエリーゼは苦笑を浮かべたあと、隊員たちの方に向き直った。
「さあ、次は個人戦訓練ね。 組み合わせはこちらで決めてあるから、
呼ばれたら訓練施設に入って。 ちなみにフィールドは完全フラットで、時間は1組5分よ」
エリーゼがそう言ってから最初の組み合わせを伝えると、呼ばれた二人はフィールドの中に入り
合図に従って模擬戦を開始した
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ