暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第261話 文化祭T キリパンダとマスターウェイター
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が話してるの訊いたってさ」

 お昼の弁当も完食した後、キリトの話を訊いて、リュウキは少しだけ不自然に思い、考える。

「そう言うのって突発的に決まるものなのか……?」

 学校に通うのはここが初めてであるリュウキ。
 だから知らない事も多いのだが、基本的に大きなイベント等の開催時期は年間スケジュールで決まっていると思う。数々の企業を相手に仕事をしてきたリュウキは、其々の会社のイベント開催に合わせて調整するのも少なくない。だからこそ 少しばかり不自然に思った様だ。事前に知らされてるのではないか? と。話を訊けばアスナはたまたま先生が話していたのを聞いたらしい。つまりまだ発表されていない、と言う訳だ。ゲリラ的なイベントじゃあるまいし、直前まで(厳密に言えば直前ではないかもしれないが)黙っているのは考えにくいから。

 でも、学校と言うのは こういう感じなのかもしれない……と理解しようと頭を整理し始めた時、キリトは大体悟ったらしく、苦笑いをしていた。

「あ、あー 言っておくが普通の学校は大体決まってるぞ? 大きなイベントって。体育祭とか文化祭とか修学旅行とか、コースによってのインターンシップとかさ。この学校は次世代学校のモデルケースって言われてるだけあってかなり充実してるけど、正直な所、設備以外は急ごしらえって感じだし、その手の一般的な学校のイベントは後手後手になってるんじゃないか? 後は生徒達の希望や要望みたいなのが集まって決まったって言うのもあるかもしれないな。学校のイベントと言えばベタだけど人気あると思うし」

 いつも楽しく過ごせているから忘れがちになるが、この学校は表向きはSAO事件に巻き込まれ、学校に行けなかった生徒達を援助する為のもの。そして 社会復帰の際に危険性があるかどうかの有無を確かめ、かつカウンセリングを行う施設と言った役割をもつ一般的な学校とはやはり違うのだ。
 だが、日ごろの生徒達の学習意欲や活発的な行動のそれは年頃の学生と何ら遜色ない。

「私は要望があったーって言う方があると思うなー」
「うんうん。だってさ。やっぱり学校なんだから。勉強も大切だけど……、他にも沢山楽しい事だってあるでしょ?」
 
 ひょこっ、と顔を出すのはアスナとレイナ。職員室で訊いた張本人たちだ。

「うーん。成る程……そう言うもの、か」

 リュウキは 難しそうな顔をして 理解を深めて〜 としている内に、レイナがすっと傍によって、その固く結ばれた口許に狙いを定めて手を伸ばした。伸ばした先は両頬。『えいっ』と掛け声1つして、つまんでぐにっと広げる。

「ふへぇ……?」

 素っ頓狂な声。リュウキにしては珍しい場面だ。リュウキは顔をあげてみると、そこにはレイナの笑顔があった。リュウキの表情が和らいだ? のを確認
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