第1章 春秋戦国時代〜不知而言不智、知而不言不忠〜
第2話 さらば友よ
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もはや余に真名を呼ぶ資格すらないのだ。失って初めて、真に大切なものに気づくとは……余は愚かだった」
「陛下……」
始皇帝は田忠の出奔後、めっきり老け込み、不老長寿探しも止めてしまった。その代わり、国内の引き締めを図るため、二度目の地方視察へと乗り出す。
「田忠よ、すまぬ。余が愚かであった。余の命尽きるまでに、余とお主で作り上げたこの国を盤石にしてみせようぞ。そして、いつの日か繁栄するこの国に帰ってきておくれ」
しかしながら、視察の途中、始皇帝は病に倒れ亡くなった。
その死は伏せられ、残された臣たちによって泥沼の権力闘争が始まる。
醜い争いは国土の疲弊を招き大規模な反乱が起こる。
そして秦帝国は成立後15年で、その短い命を閉じたのであった。
始皇帝は、今わの際においても最期まで田忠に謝り続けていたという。
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