第二章
[8]前話
「それで募金して助けさせてもらおって善意を悪用する奴等もおる」
「実はその募金は自分達で使う」
「中東の人等に送るどころか」
「そんな悪い奴等もおる」
「地獄に落ちる位の悪事や」
こうまで言うのだった。
「そんな連中に騙されたらあかんわ」
「募金が悪い奴等の懐に入るんやったらな」
「そんなん絶対にあったらあかんわ」
「そこはしっかりせなな」
「そうやねんね、そやったら」
ここでこう言った明日香だった。
「どうしよか」
「そやな、親御さんか先生に話すか」
「それで何処に募金するか決めるか」
「具体的に何処に募金したらええか」
「ちゃんとしたところに募金せなあかんし」
「ちょっと聞いてみるわ」
今はこう答えた明日香だった、そして。
明日香は両親や担任の先生に具体的に何処に募金すればその募金が本当に中東の困っている子供達に届くのか聞いた、そしてだった。
しっかりとした組織の名前と住所及び電話番号を聞いた、すぐにそこに連絡を取ってだった。
募金をした、だがその募金の額を聞いて周りは仰天した。
「えっ、あのフードファイトの賞金全部!?」
「百万全部送ったんかいな」
「そうしたんか」
「それはまた凄いな」
「いや、募金するにしてもな」
それでもと言う明日香だった。
「賞金の使い道どうしよかって思ってたし」
「そこでなん」
「そこで百万使おうって思って」
「それで全部募金したん」
「そうなん」
「そやねん、もうそれならって思って」
それでというのだ。
「全額募金してん」
「成程な」
「思い切ったな、明日香ちゃん」
「賞金全額募金とか」
「豪快に決めたね」
「そこまでするなんて」
「百万悪い奴に使われたらあかんけど」
それでもというのだ。
「ちゃんと使われるんやったらええし」
「そう考えてやね」
「百万送ったんやね」
「そうしたんやね」
「そうやねん、ほな次のフードファイトも出て」
それでと言う明日香だった。
「また優勝目指すわ」
「今度は自分で使うん?」
「自分で賞金使う?」
「そうするん?」
「まあそれは勝ってから貰うわ」
笑顔で応えた明日香だった、そうしてその次のフードファイトに向かってトレーニングをはじめた。運動をして腹を空かせて食べていくのだった。
賞金の使い方 完
2018・6・19
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