第二章
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「だから」
「どうするの?」
「まずは傷付いた元をどうにかする」
こう言ってだ、蛭子は少女から色々聞いた。少女自身のことを。
そしてだ、少女に語った。
「解決方法はわかった」
「解決って」
「御前のいじめのこと」
それをというのだ。
「よくわかった、御前のクラスメイト達と親とても悪い奴等」
「私をいじめるから」
「御前傷付いている、痛いのがわかる」
自分の中にあって余計にわかった。
「だから」
「だから?」
「その傷付いた奴等を何とかしないと御前また傷付けられるから」
それでと言うのだった。
「今からその元を断ちに行く」
「断ちに行くって」
「私がする、御前は見ていろ」
こう言ってだ、蛭子は少女から彼女の家のことを聞いてだった。そうして。
少女の家に戻った、すると鬼の如き禍々しい形相の中年の男女が待っていてだった。少女の姿を見ると早速。
二人して拳を向けてきた、だがそれよりも前に。
蛭子は男、少女の父親の股間を思い切り蹴った、何かが潰れる嫌な音がした。
そしてだった、男が蹲ると。
次は女少女の母が夫に起こった出来事に驚いているところでその両目に指を向けた、一瞬で両目を潰し。
そこからは瞬く間だった、蛭子は少女の姿のまま二人の目と耳を潰し舌を引き抜き両手を切断した。全て終わってからだった。
蛭子は少女にだ、こう言った。
「一つ片付いた」
「あの、これって」
「当然の報い」
蛭子の返事は平然としていた。
「御前のその痛みの」
「けれど」
「安心しろ、この場合は」
「この場合は?」
「警察を呼んでから適当に言えばいい」
少女にその口調で告げた。
「暴漢が来たとか」
「そうなの」
「それで済む」
「あの、済む済まないじゃなくて」
少女は蛭子に心の中で言った。
「お父さんとお母さんどうなるの?」
「どうなる?」
「あの、目も耳も舌も手もなくなったけれど」
「そんなことは知らない」
これが蛭子の返事だった。
「御前をいじめていた、そんな奴どうなってもいいだろう」
「確かに何かあるといつも二人で私を何度も殴って蹴ってきたけれど」
このことは少女も否定しなかった。
「それでも」
「それでも。何だ」
「優しい時は優しいの」
二人共とだ、少女は自分の目の前で目も手も失い鮮血の海の中でのたうち回っている両親を見つつ蛭子にこのことを話した。
「とても」
「そうなのか」
「確かに酷いことする時もあるけれど」
「それはどんな時だ」
「機嫌が悪い時、普段私がしても怒らないことで怒って」
そしてというのだ。
「凄くぶつけれど」
「普段はなのか」
「とても優しいから」
「それでか」
「あの、お父さんとお母さん助からないの?」
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