第二章
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「手当をしようとすれば出来る」
これが蛭子の返事だった。
「それをしろというのか」
「お願い、これじゃあお父さんとお母さん死ぬから」
血の量を見ての言葉だ、どう見ても大怪我をしていてそれで今にも死のうとしている。少女にはそう見えた。
「だから」
「それでなのか」
「助けて」
「いいのだな」
蛭子は少女に確認を取った。
「御前をいじめていた者達だが」
「うん、お願い」
「御前がそこまで言うならだ」
それならとだ、蛭子も心の中で頷いた。
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