暁 〜小説投稿サイト〜
アオハル〜殺戮の天使達の青春〜
告白 〜Zack〜
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  Zack視点
今日の体育館の鍵閉め当番はあいつ_レイだ。全部の鍵を閉め終わったタイミングを見計らって、俺は入り口から体育館に入った。途中、多少足音がなったがそんなことを気にしている暇はない。
「なぁ...おいっ!」
俺は、あいつに声をかけた。あいつは、驚いたように声を漏らした。
「えっ?」
そして、何故かあいつは辺りをキョロキョロと見渡した。
(俺が声をかけたのは、別の奴だと思ってんのか...?)
あいつってあんなとこあるんだな_そう思うとなんか自然と笑いがこみ上げてくる。でも、その笑いをこらえながら、俺は言った。
「お前だよっ!」
さすがに言えば伝わるだろうと思ったが、思っていたより鈍感だったあいつは
「わ、私...?」
と聞いてきた。_当たり前だろ...お前に伝えたいことがあるんだよ_
「そーだよ...ココには俺とお前しか、いねぇだろ?」
俺は、半分呆れながら言った。
「あのっ...先輩はどうしてココに...?」
_そんなこと、もうわかってんじゃねぇのか?_
「お前に...話があるんだよ!」
その声は、異様に体育館に響いた。
「何...?」
あいつがそう聞くと、俺は確信したようにあいつに近づいていった。あいつは、驚いて後ろに下がった。が、それも後ろにあった壁で止まった。そして俺は、あいつの後ろの壁に手をついた。これがいわゆる、かべドンというものなのだろう。ザックはそう感じた。
「先...輩...?」
あいつは、少し恐怖が混じったような声でそう言った。それから、あいつは俺が手をついてない方に逃げようとした。
(逃がす訳には..いかねぇよ!)
「逃げんな。」
俺は、あいつが逃げないように、逃げようとした先も手をついて塞いだ。
_俺の事...怖がってんのか?
ふと、頭にそんなことがよぎった。でも、そんなことを考えている時間はない。
「とにかく聞けよ...」
緊張する。胸がドキドキする。この音があいつに聴こえてしまうのではないか、と思う位。もうこれ以上ない位に俺の胸は高鳴った。そして、勇気を出して言った。

「俺な...お前のことが......好き...なんだよ。」

苦しいほどの、胸の高鳴りは止まらない。

「だから、俺と...付き合ってくれねぇか...?」
_告白するってこんな感じなんだな。今で感じたことのないような緊張を、俺は初めて知った。
「えっ......?」
あいつは、結構戸惑っていた。でも、思ったより速く答えは返ってきた。
「はい......お願いします。」
そして、あいつはぎこちない笑顔を作った。その時、俺は思った。これを、本物の笑顔にしてやりたい。
「ありがとな...」
次の瞬間、俺は無意識にあいつに『キス』してた。何故そんな行動をとったのか、全然わからない。
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