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ONE PIECEを知らないエヴァンジェリン中将が原作を破壊するようです
第1章 ネオオハラ・イン・ブリザード
第5話 サウロの蒔いた種
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「中将より主砲三連? えー、とりあえず砲撃用意、ってぇぇえええええええええええええッ!!!」
「全弾命中! 観測による誤射は推定……」
「次弾装填急げ!」

 ドドドン! という地響き音がさきほどから鳴り止まない。
 風切る音が連続で響きヒュウヒュウという音の後爆発する。
 的が動かない(オハラ)なのだ。外しようがない。
 次々と命中していき、島は既に炎に包まれていた。
 煙が天を突くように広がり、空はまるで瘴気を煮詰めたような色になっている。


 だが、それ以上に問題が発生していた。
 
「三連装砲ではないわよね。それに、森ばかり攻撃していていいのかしら?」
「掛け声は気分というやつだ。それとあれは威嚇だ。どうせ逃げ場はない」
「そうですな中将。避難船に逃げてもらわないと困ります」

 新兵は納得しかねる表情をしているが、住民の残る町を攻撃するよりはマシだと思いなおしたようだ。

「とはいえ、まだ政府の船と避難船がまだ出港していないのはいささか腑に落ちませんな」
「大佐、スパンダムには何か事情があるのだろう。やつとてCP9長官。わが身を危険にさらしてでも、任務を優先させる。見上げた男じゃにないか。私は奴を誤解していたようだ」
「……単にうっかりバスターコールを要請しただけな気もしますが」
「ははは、そんな馬鹿な。カモミール大佐も面白い冗談を言うようになったな」

 
 まさか彼女もCP9長官(スパンダイン)がバスターコールの危険性もわからない無能であるとは思わなかった様だ。
 だから、政府の船も避難船も出港をしていないのは、理由があると考えていた。
 もちろん、あのサカズキを含め、他の船も港を射程から外すようにはしている。

「これが……バスターコール」

 顔色を悪くした先ほどの従卒がうわ言のように漏らす。
 気鋭の女性海兵ということで、エヴァンジェリンが面倒を見ていた。 
 エヴァンジェリン中将と副官の会話が、唖然としている彼女の耳に入ってくる。

「大型戦艦10隻の一斉砲撃となると凄い迫力ですな。特にロイエンタール提督とミッタマイヤー提督のコンビネーションは凄まじい限りです。さすが双璧」
「まあな。二人ともいい年した大将だっていうのに、後身のセンゴクの応援に来てくれたんだ。感謝しないとな」
「三人の大将がそろい踏みとは、天りゅ――失礼しました」

 一気に不機嫌になったエヴァンジェリンをみて失言を悟る。

「用兵については、魔術師ガープの方が上でしょうね」
「……いいライバルだったからな。それとだ大佐、そんなに気を使わなくていい」
「はっ」
「それに、ん? これはまずいな」
「……どういうことでしょうか?」
「見ろ、あの人影を!」
「巨人族でしょうか
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