=体育祭編= ベッドセレクト
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頭で考えた事が全部体に出ちゃうし、体はキツイけどずっと動いてないと逆に耐えられなくなりそうっつーか………言ってしまえば『過剰摂取』って感じですね」
「本人にも個性の性質が分からん以上、場所を弁えんと俺の個性消失も通じるか分からんな。詳しい予定は後で詰めるとして……水落石。間違ってもあの時と同じ状態を任意で発生させようとするなよ。次に暴走したら自分の個性に殺されるぞ」
俺はその言葉に頷いた。俺とて、もう同じ目に遭いたくなかった。
相澤先生はそれ以上多くは語らず、ただ「例の侵入者の件で警察が事情を知りたがっている」という話を少し詰めた程度で終わった。
話を終えて去っていく先生の背中を目で追い、やがて疲労困憊な体をよろよろと起こした俺は瞑目する。
あの時、個性が発動するまでの間に俺は自分の危機が『視えなかった』。それは、この現状が必然だったからだろうか。それとも、未来を改変するほどの影響が俺の体に降り注いだのだろうか。もしくは俺の個性は未来を見るそれとはまったく別の性質があるからそうなったのか。考えても考えても分からない。
砥爪の事も、俺にはさっぱりだ。付母神ちゃんの心境の変化も知れない。挙句、今度は自分の個性にまで謎が湧いて出た。雄英体育祭はもっと盛り上がるイベントだと思っていたのに、俺の心には暗雲ばかりが余計に広まっていき、デクくん生存という道から逸れる脇道が無数に分裂していく。
(まだ時間に余裕があるうちに、一個ずつ潰しておかないとな)
とりあえず明日いっぱいは無理せずに寝て、明後日からだ。
帰宅後、俺の体育祭での暴れっぷりに無責任に感動して囃し立てる両親のせいで俺は余計に疲れた気がした。
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