暁 〜小説投稿サイト〜
世界に痛みを(嘘) ー修正中ー
選手交代だ
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 走る、走る。
 砂漠という広大な大地を一切失速することなくアキトはビビを抱えながら、疾走する。

 背後から迫るはMr.2ボン・クレー
 ビビ暗殺を決行すべく、珍妙な走りでアキト達を追跡している。

「アキトさん、今すぐ宮殿へ!」

 ビビに言われずともアキトは早急に宮殿へと向かうべく、疾走する。

「が───っはっはっはっは!バカねいっ!前方は国王軍と反乱軍の嵐、それ以外は断崖絶壁の壁!そろそろ諦めて王女ビビを渡しなさいよう!」

覚えておくといい、オカマ野郎
 
「アキトさん、前方に壁が!」
「しっかり捕まっていろ、ビビ!」


ジカジカの実に常識は通用しねぇ


 アキトは大気を踏み締め、勢いよく飛翔した。
 大気を駆け、疾走し、断崖絶壁の壁を難無く突破する。

「んな、バカな!?」
「凄いわ、アキトさん!これなら流石にあいつも……」

 しかし、ビビの予想とは異なり、Mr.2ボン・クレーは壁を駆け上っていた。
 見事な走りぶりだ、アキトは素直に感嘆しながら、流れ弾を弾き、勢いを殺すことなく走り抜ける。

 そんな彼らに銃弾の嵐、剣の矛先、数多の砲弾が周囲から迫りくる。
 ビビが迫りくる衝撃に身構えるも、次の瞬間には、周囲の全ての動きが不自然に止まっていた。

「これは……?」

 ビビは眼前に広がる摩訶不思議な光景に目を疑う。
 見れば、周囲に不可視の壁が現れ、全てがせき止められていた。

 途端、せき止められていた数多の攻撃が反射され、無効化され、威力を倍にして弾き返される。
 瞬く間に状況は一変し、周囲は閑散としたものに早変わりした。
 不可視の衝撃波が辺りに波及し、国王軍と反乱軍の両者を区別なく吹き飛ばす。

 アキトは一息に前方へと跳躍し、宮殿へと足を進める。
 そして、見つけた。

「サンジ、後ろのオカマの相手を頼む!」
「何!?」

 アキトは前方にて佇むサンジへとMr.2ボン・クレーの対処を頼むも、サンジはアキトの頼みに難色を示す。

「サンジさん、お願い!」
「任せな、ビビちゃん!」

 だが、サンジはビビの頼みに即座に陥落した。

サンジ、それで良いのか
余りにも女性に対してチョロ過ぎではないだろうか
 
 アキトはサンジの余りの女性への甘さに一抹の不安を感じざるを得なかった。

「今ならサンジに鍵付き冷蔵庫を贈呈する!」
「買ったぁ!!」
「そういうわけでオカマ野郎、手前の相手はこの俺だ。」
「んなによーう、邪魔するわけ、アァンタ!」

 此処で、一流のコックと一流のオカマが対峙する。
 こうしてアキトとビビの2人は大地を疾走し、空を駆け、飛翔することで瞬く間に宮殿へと辿り着くのであった。



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