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ONE PIECEを知らないエヴァンジェリン中将が原作を破壊するようです
第1章 ネオオハラ・イン・ブリザード
第3話 CP9 オハラより愛をこめて
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れが意味することは――――バスターコール。




「おい、これはどういうことだ?」

 不機嫌そうな顔を隠しもせず目の前の少女が問い詰めてくる。
 相変わらず元帥に対する態度ではないが、彼女の海軍への貢献を考えれば無下にはできない。
 この少女こそ、多くの海兵達から英雄と称えられているガープ中将の戦友であり師である。
 そして、新世界の海で名お馳せる海賊達もその存在を恐れる、女性海兵エヴァンジェリン中将その人である。


「オハラが『歴史の本文(ポーネグリフ)』を解読したらしいそうだ」
「……ッ馬鹿が」

 悪態をつくエヴァンジェリンをみて、自分もため息をつく。
 オハラという島は、考古学者が集う島だった。
 歴史の研究も盛んで、空白の100年の『歴史の真実』にたどりついてもおかしくはない。
 むろん隠していたのだろうが、CP9のスパンダインが嗅ぎつけたそうだ。
 哀れだが、愚かだ。好奇心は猫をも殺すのだから。

「――――コング元帥、私もバスターコールに参加せよということだな」
「そうだ。クザンやサカズキを含めた最大戦力であたる」
「クザンがいるなら、私は必要ないんじゃないか?」
「実は、そのクザンが勝手な行動をしたようでな。オハラの方に行くとはいっていたそうだが」
「あのボウヤはまた勝手な行動をとったのか……」

 エヴァンジェリンは、仕事モードへと変わった。
 公私を区別しないようで、要所要所は締めてくれる。 

 
 クザンの勝手な行動のお影で、良い結果が出ることも多い。
 有能な人間ほどクセが強いのは何故なんだろうな。その筆頭が目の前にいる。

「ならなおのこと私が赴くのは非合理だろう。あやつなら、あれで必要な時に必要な場所にいるはずだ。アラルコン中将の方が組み合わせとしてはよいだろう?」
「その言はもっともだだが、世界政府からのお達しだ」
「ははははは、私の忠誠心を試そうというわけか」

  だが、世界政府からの指示と聞いて機嫌を悪くしたようだ。
  まあ、無理もない。
 

 『誇りある悪』を掲げる彼女は、世界政府から当然のように危険視されている。
 海軍への多大なる貢献と天秤にかけて中将としての活動を許されているが、やはり両者とも思うところはあるのだろう。
 真っ当な海兵でも嫌うバスターコールへの参加要請がその証明だ。


 バスターコール。


 それは、軍艦10隻と海軍本部中将5名が参加する殲滅作戦。
 国家相手に殲滅戦争を仕掛けるようなものだ。文字通り、対象を殲滅することを目的としている。
 オハラは地図から消滅することだろう。
 人も家も土地も何もかもが無に帰る。
 考古学者の暴走の結末として片づけるには、あまりにも陰惨
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