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2章 生き様
17話 討伐
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のレベル差はかなりものものだと予想され、そのレベル差から“絶対大丈夫”と踏み切り、作戦を決行した。


 その時、攻略組が決めたことは、「できる限り捕獲するが、やむを得ない場合は殺すのもあり」だと。


 だが、彼らは甘く見ていたのだ。本物のレッドプレイヤーを。


 
 




 その日、彼らの寝こみを襲うという目的から、早朝に作戦は決行された。だが、不安要素が一つあった。最も頼りになるであろうオールラウンダーの2人が見当たらなかったのだ。キリトがフレンドリストを開くと、そこにはグレーの色が表示される。死亡か圏外のどちらかだが、あの2人なので、恐らく現在圏外に出ているのだろう。なのになぜ来ないのか…いろいろな意見が飛び交う中、アスナは2人なしで踏み切った。



 中に入ったが、物音ひとつしない。一生懸命見回しても誰もいない。


 一瞬、すでに目標とする彼らがいないのではないかと思ったが、それは間違いだった。


 攻略組の背後から襲ってきたのだ。



 どうやら作戦の内容が漏れたらしい。連中は完全な対策をしていた。麻痺、毒、罠など、ありとあらゆるデバフを使われ、最初、攻略組は押された。だが、決定的なレベル差ゆえに、徐々に巻き返し、形勢は逆転する。




 だが、ここで決定的な問題が生じた。


 ラフコフのメンバーたちは、そのHPを赤く染めても、降伏しなかったのだ。これには攻略組たちも度肝を抜いただろう。あと一撃、その体に見舞えば、HPは吹き飛び、そのプレイヤーは現実世界でも死ぬ。…つまり、人を殺す。


 覚悟はあると来た攻略組たちは、自分たちの覚悟の甘さを身をもって知ることとなった。


 人を殺すなど、誰ができよう。



 すでに防戦一方になりつつあり、次第に攻略組のほうが押されてくると、アスナのなかで焦りがこみ上げてくる。このままの状態で行けばこちらが負ける。


 それだけは何とか避けたかった。半年もかかって見つけらアジトだ。ここでまた逃げられたら今度いつまた発見できるか知れたものではない。だが、それと同時に、相手のHPを全損させることもしたくなかった。前も後ろも無理な袋小路状態になり、アスナは唇をかむ。


 ここに希望があるとするならば、それはあの2人だろう。なぜか今はこの場にいないが、逃げたわけではないとアスナは確信していた。少し何かに手間取っているだろうと。


 彼らなら、きっと何とかしてくれる。その思いを胸に、アスナは相手の剣を弾きあげた。











 そして、その時は唐突にやってきた。



 わずかな集中力の乱れを敵に突かれ、アスナの手からランベントライトが離れてい
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