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ベル・クラネルが魔剣使いなのは間違っているだろうか
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『おい、あれ見てみろよ』
『おっ、中々の上物じゃねえか』
『バッカ!…エンブレムを見てみろ』
『ゲッ、ロキ・ファミリア…』
『あれがオラリオ最大派閥の一つ…』
『巨人殺しのファミリア、か』
ロキ・ファミリアの入店で周りがざわめき始めた。
「あの、シルさん。ロキ・ファミリアの方々はよく来られるんですか?」
「えっ?はい、そうですね。主神で在られるロキ様がここを気に入ってくださっているので」
「そう……ですか」
ロキ・ファミリアが座っている席の方へと目を向けるベル。
「皆、遠征お疲れや。今日は飲んで食って騒ごうや!乾杯!」
主神であるロキの合図と共にロキ・ファミリアの面々は騒ぎだした。
「シルさん、ここにお金置いておきますね」
「え、もう帰っちゃうんですか」
「はい…そろそろ神様も帰ってくると思いますしあまり遅いと心配していると思うので」
「…わかりました。では、また来てくださいね」
シルの笑顔を見てベルは罪悪感を感じていた。
(たぶん、そう簡単には来れなくなっちゃったな……)
ロキ・ファミリアが良くここを利用すると言うことはそれだけ自分が魔剣使いだとバレる可能性を高くする。だから、ここの利用を控えることにしたのだ。
「おい、アイズ。そろそろあの話をしてもいいんじゃねえか」
「なになに、何か面白いことでもあったの!?」
「興味があるわね」
「アイズ、話してくれないかな?僕も気になるよ」
「魔剣使いに、会いました」
その言葉に場が凍りついた。勿論、ベルもその声を聞いたのだ。
「ベルさん?」
「……」
ベルは腰をあげた状態で止まってしまった。まさか、ここで話されるとは思っても見なかったのだ。
「なんやて、魔剣使いに会ったんか。アイズたん」
「はい……」
「それは本当なのか、アイズ」
アイズに質問したのは神すらもその美貌に嫉妬すると言われるほどの綺麗な顔立ちをしたエルフ。彼女こそがロキ・ファミリア副団長にして
王族
(
ハイエルフ
)
の末裔リヴェリア・リヨス・アールヴだった。
「……うん。ちゃんと、魔剣って言ってた」
「それが本当じゃとすると大変な事じゃぞ」
「アイズ、さんの勘違いじゃないんですか?」
質問したのは山吹色の髪をポニーテール状に縛っているエルフの少女だった。彼女はレベル3でありながらロキ・ファミリアの準幹部に選ばれたレフィーヤ・ウルディユスだ。
「それは、ないよ。だって何もない場所から急に、ナイフが、出てきたから。しかも、凄い魔力を…感じた」
「けっ、でそいつがオレたちが逃がしたミノタウロスを倒したみてぇだ」
そしてロキ・ファミリアの団長であるフィンがアイズに問いかける。
「その魔剣使いの特徴は分かるかい
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