第一章『夢』
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下り勇次郎と共に同行するストライダム。
側近である彼は最強の生物をある程度知っている。
そんななか、またまた不気味に思うことがある。
勇次郎の足の軽さについてだ。
一見両手をポケットに突っ込み、単に歩いているようにいつもの歩き方をしているのだが、ストライダムはどうしてもご機嫌な状態でいまにもスキップしそうな足取りをしているように見えてしまった。
━━━━しばらく歩き、二人は足を止めた。
目の前はさらに草木が多く絶対に鬱陶しい場所だ。
逆に言えば今いる地点は少し広く、小さな拠点が建てれる広さだ
「お前はここで待っていろ」
そういうとそのまままっすぐと進む勇次郎。
ストライダムはただそこで待つしかなかった。
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そこにいた森の現主である《彼》はすぐに気付いた。
聞き慣れない足音。
次第に濃くなっていく臭い。
この臭いは嗅いだことがある。
たしかここじゃなく別のところにあった。
そう、壁に綺麗に光ってて形が整った石。
それに似ている。
もっと近くなってきている。
肉を食べている時にかぐ臭いも感じる。
まさかこの縄張りを取りに来たのか?
なら教えてやらないといけない。
この縄張りが俺のものだということを。
獲物を仕留める時のように隠れる必要はない。
既に間近に来ている。
・・・・・・現れた。
体は俺より小さい。
あのときの青くて蜜が大好きなヤツのように立っている。
何か石のようなキラキラしたものをまとってる。
あれがアイツの体?
前足を顔の後ろにやって棒を握った。
本当に俺と殺るつもりか?
あの小さな体で?
けどなんだ?
この恐怖は。
俺の心のどこかで止めとけと誰かが囁いている感じがする。
けどやめない。
俺は誰よりも強いんだ。
そして目の前の小さなヤツはこう鳴いた。
「さて、一狩りやっていきますか」
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