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銀河英雄伝説〜生まれ変わりのアレス〜
解決?
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あるアース社との癒着があったとして、警察では整備計画課のオーラン課長及びアース社トゥエイン容疑者を逮捕し、現在取調べを続けています。アース社のトゥエイン容疑者は容疑を認め、一方のオーラン容疑者は否認をしているとのことです。この件に対して、アース社では警察が捜査中であり、コメントを避けると述べていますが、いかがでしょうか。ウィンザーさん」
「同盟軍の、それも後方作戦本部の上層部が一企業と繋がっているなどと、非常に由々しき事態です。警察には真相解明に全力を持っていただきたいと思います。そればかりではなく、軍に対しても今が大切な時であると再認識していただきまして、全軍が一丸となって帝国からの民衆の開放を目指し……」

「あ、ありがとうございました、まことにそのとおりだと思います。そろそろ時間を迎えましたので、本日はこの辺でと……。ニュースハイネセンはゲストにコーネリア・ウィンザー情報交通委員を迎えまして、私ウィリアム・オーデッツがお送りしました。では、また明日」
 モニターに映った画面が突如として切り替わり、コール音が鳴り響いた。
 表示される番号には、セレブレッゼとの表記がある。
「見計らったようなタイミングですね、少将閣下」

 手を振ることで受信を選択したアレス・マクワイルドはいまだ軍服姿のシンクレア・セレブレッゼ少将に対して敬礼を行う。最もいまだ軍服姿のセレブレッゼと風呂に入ってパジャマ姿であるアレスが行うと、馬鹿にしているようにも取れるのだが。
「馬鹿にしているのかね、マクワイルド中尉」
「いえ。夜中の十二時に電話が鳴って、起きているだけでも満足していただければ幸いです」
「皮肉かね。こちらはまだまだ寝ることもできそうにはないがね。君は素敵な金曜日を過ごしたようだね」

「良いデートでしたよ。閣下は大変そうですね。予想はつきますが」
「君もニュースを見ていたのだろう。まったく憲兵隊も動くなら金曜日でなくてもいいだろうに」
「その方が彼らにとっては土日をゆっくりと休めますからね」
「こっちは休めないがね。まったく、当事者の君がなぜデートを楽しんで、シャワーを浴びて、ビールを飲んでいるのか。まさかそこにデート相手はいないだろうね」

「そこまで手は早くありませんからご安心を。それに、これ以上は私の手を遥かに超えていますので」
「まったくその通りだな!」
 ことは整備企画課だけの問題ではなくなった。
 ニュースのように同盟軍全体の問題として、現在はどこのテレビ局も報道を実施している。
後方作戦本部は大騒ぎであろう。

 最もその一部所の、中尉でしかない者にとってはできることなど何もないかもしれないが。それをセレブレッゼも理解しているのだろう。
 苦い顔をしながらも、文句は言わず、手元のコーヒーをすすった。

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