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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第47話 現在の状況
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「そうか、あの黒装束たちが動かないか心配だったが今は大丈夫のようだ」


 確かにそれは俺も考えた事だ。だが奴らは動いている気配がない、それどころか今まで隠れて行動していた黒装束が堂々と表に出てきているくらいだ。もしかしたらヨシュアさんたちなら何か知っているかもしれないが教えてもらえるだろうか?俺はカシウスさんの事を話すために二人の元を訪ねたができればその辺の話も聞いておきたいところだ。


「まずはこうして無事に再会できたことを嬉しく思います」
「僕たちもこうして会えて嬉しいよ、もしかしたらあの黒装束の手が君たちの所に行っているんじゃないかと思っていたからね」
「やはり、あの黒装束たちと何かあったんですか?」
「……リート君、フィル、君たちはルーアンで奴らと遭遇したんだよね?となると僕たちとつながりがある事も既に調べられているかもしれない。本来はいけない事だが敵が君たちを狙う可能性もある以上、大事な事を教えておきたい。ただ、絶対に口外はしないでくれ、例え信頼できる人物でもね」
「……分かりました」


 俺とフィーはヨシュアさんの言葉に頷き彼の話を聞いた。その話の内容は信じがたい事ばかりだった、あのリシャール大佐が黒装束たちと繋がりがあったどころか情報部という王国軍の部隊だったなんて……


「……俺が予想していた以上の展開になっていますね。でもこれで最近の王国軍の急な動きの理由が何となく分かりましたよ」


 モーガン将軍や他の名のある将校たちの逮捕、そして女王陛下の親衛隊の指名手配などはリシャール大佐が起こしたものだった。


「……エステル、ティータは無事なの?」
「ティータはラッセル博士と共にアガットが守ってくれているわ。安心して」
「そっか、よかった」


 ずっと心配していた親友の安否が分かり、フィーは安堵した表情を浮かべた。俺はフィーの背中をポンッと軽く叩きよかったなと言うとフィーは嬉しそうにコクッと頷いた。


「でもあたしが驚いたのは父さんが態々手紙を送ってきた事なのよね」
「そこまで言う程なんですか?」
「そりゃねぇ……いっつもフラッといなくなったと思ったらいつの間にか帰ってきていたのがザラだもん」


 エステルさんからすればカシウスさんが手紙を送ってきた事に驚きを感じているようだ。でも顔は凄く嬉しそうで内心はカシウスさんの安否が分かり嬉しいんだろう。


「しかしリシャール大佐が黒装束たちを率いていたとすると今までの事件に関係しているのは間違いなさそうですね」
「そうだね、表向きは正義の軍人を演じていたけど実際はとんでもない人物だったんだ。正直驚きを隠せなかったよ」


 ボースで起きた空賊による定期船誘拐事件、ルーアンでの孤児院放火事件、そしてツァ
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