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オーバーロード 狼牙 2
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は担当しているが、後々はお前に引き継いでもらいたい。それからハルジオンと各種弾丸を2マグずつ、それと狼牙を持ってきてくれ。宝物殿にあるはずなんだが」

「畏まりました、ヴァイト様。すぐにお持ち致しますので少々お待ち下さい」

パンドラズ・アクターが敬礼をするのに合わせて、またグロックに手が伸びる。

「これも止めておいた方がよろしいようですね」

「そうだな。絶対にドイツ式の敬礼は止めろ。今度からはハルジオンの弾丸が飛ぶ可能性があるからな」

一礼をして武器庫に移動するパンドラズ・アクターを見送り傍にあった応接用のソファーに体を預ける。

「中々相性が悪いNPCですね」

「すみません、ヴァイトさん」

「モモンガさんが謝るようなことじゃありませんよ。これはオレの方に非があるんですから。それで、パンドラズ・アクターの詳細な能力は?」

「ギルメン全員の姿に変身できて、ステータスは8割、スキルは全て使用可能。ああ、超位魔法もです。ただ、ステータスが下がっているのであまり使わせる気もありません」

「なるほど。それならエクスチェンジボックスも使える訳か。まさか、オレの奥の手も使えるの?」

「奥の手ですか?どんな物です?」

「たっちさんをPvPで仕留めた特殊な装備とコンボ。並大抵のプレイヤーだと絶対に成功しない上に初手じゃないと使うことも出来ないような大技」

「そんなのがあるんですか!?」

「内緒にしといてね。たっちさんと装備の作成を手伝ってくれたウルベルトさんしか知らないはずだから」







ヴァイト様が転移されたのでヴァイト様の部屋からプレアデスに与えられた部屋へと戻る。プレアデス全員に対して与えられた部屋には長女であるユリ姉がいた。

「あらルプー、ヴァイト様は?」

「モモンガ様の所に行くから必要になったら改めて呼ぶって。それよりもユリ姉、大変ッスよ!!」

「また何か粗相でもしたの?」

「ヴァイト様が抱いてくれるって」

「……疲れているのね。ゆっくり休みなさいルプー」

「あ〜っ、信じてないッスね。ヴァイト様から通達って程でもないけど知らせておけって言われたのに」

「ヴァイト様の命令なのね」

「命令って程ではないけど、全く伝えない訳にはいかないっしょ?今は非常事態ッスけど、そうじゃなければ報奨か気まぐれで抱くかもって。それから寝ている時は近づくなとも言われたッス」

ベッドに引きずり倒されたことと気安く接されたことは黙っておく。伝えるべきことは伝えたのだから問題ない。口吻もされたし、そういうことで同族だから期待しているということは子供を求められていることで間違いないはず。一人勝ちはほぼ確定しているが、邪魔はされたくない。


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