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新世紀エヴァンゲリオン Another/EndlessWORLD
第一話 ゼロ・チルドレン
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自身のエントリープラグを引き抜いた。
その後、初号機は沈黙し活動を停止するが…暴走してまでレイを引きずり出すとは予想打にもしなかった。
その一件で、レイは全治二年の大怪我を負ったが、今は完治し、なんの不思議も無く、日常生活を送っている…が。
あれから二年…初号機とレイのシンクロテストは行われていない。
恐らく、このまま初号機とレイのシンクロテストを行っても二年前の二の舞になる事は確実だろう。
「二度あることは三度ある。
同じ過ちを繰り返すつもりか?」
「そんなつもりは無い。
今度こそ確実に成功させてみせる」
普段通りの口調。
だが、普段の碇 ゲンドウとは違う。
その違いを、普通の人間では感じ取ることは出来ないだろう。
碇 ゲンドウという男は感情を表に出すことない。いや、正確に言えば感情を表に出すのが苦手と言うべきだろうか。まぁ、どちらにせよ万人受けしない人間だという事は確かだ。
他人とズレている。だが、掛け離れているという訳ではない。
他人の気持ちも理解出来るし共感も出来る。でも、それを自分から発することは出来ない。
ただ、不器用なだけなのだ。
筋金入りの不器用。鉄の仮面で素顔を隠し、自分を隠し通す…それが碇 ゲンドウという男だ。変わり者だが、常識人で、常識人だけど少し非常識で、他人の気持ちに鈍感で、自分の気持ちに素直に向き合えない。
だから、こうもひねくれながらも前だけを見据えていられる。
そんな碇 ゲンドウを見て冬月は少し笑みをこぼすした。
「なんだ?」
「いや、なんでもない」

我々の進む道は修羅の道だ。
一人の女の為に全ての人類を生贄に捧げようとする我々を神は許さないだろう。
失敗は許されず、後悔する事も許されない。
ただ、進むだけだ。
利用できるモノは全て利用する。

────それが、我々の計画を妨げる要因であろうとも────。









「ねぇねぇお姉ちゃん」

「なになに妹ちゃん」

「私達って似てるよねー」

「双子だもの。似てて当然よ」

「でも、胸の大きさとか利き手とかも同じじゃん。なんか私達、入れ替わって誰も気付かないんじゃないかなぁー」

「そうね。きっと気付かれないでしょうね」
「もしかして『エヴァ』も私達の事に気付けないのかなぁ?」

「さぁ、それはどうかな」

「一回やってみようよ」

「そんな事したら怒られるわよ」

「バレなければ大丈夫!」

「バレるよ、きっと」

「お姉ちゃんは臆病だねぇー」

「そういう妹ちゃんは能天気ね」

「テヘヘヘヘ、そんなに褒めないでよ」

「褒めてないわよ」

「え、そうなの?」

「本当に貴女は能天気ね」

「いやぁ、それ程でもぉー」


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