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新世紀エヴァンゲリオン Another/EndlessWORLD
第一話 ゼロ・チルドレン
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───貴方は、誰?───────────────』

ブチッと頭の中の神経を引きちぎられる感覚。激痛だけど声を荒げる程では無かった。
でも、さっきのは声は?
女性の声だった。とても優しい声だった。そして…何処か懐かしい声だった。

「僕は─────────────────────────────────────」

そこで、僕の意識は途絶えた。





「…………………………………………………」

目覚めると、視線の先は見慣れぬ天井だった。
体は…動く、視界も問題ない。さて、眠る前の僕は何をしていたのか…。
「やぁ、おはよう」
視線の横、そこには少年が立っていた。とても白い少年が僕を見下ろしていた。
「…君は?」
「僕は、渚 カヲル。フィフス・チルドレンさ」
少年は、とても白くて大人びていた。立ち振る舞い、言葉遣い、その異様な存在感。そこに確かに居るのに…まるで部屋の背景と会話してるみたいだ。
「で、そのフィフス・チルドレンが僕に何の用?」
「お見舞いだよ。日本に着いて早々、ゼロ・チルドレンが入院していると耳にしてね。まさか…と思ってきてみればやっぱり君だった」
「なんで、僕の事を知ってるの?」
「君は有名人だからね。ゼーレの老人達も君には期待してるみたいだから個人的に調べさせてもらったよ」
「有名人?僕が?」
「そうさ。なんせ君は世界で初めてリリスの半身と共鳴したリリンだからね」
「リリン…?リリス…?」
「人間、という意味だよ。リリスの半身というのは『エヴァンゲリオン初号機』と呼んでいるモノの事さ」
「エヴァンゲリオン…初号機────?」
突如、鋭い痛みが僕の頭の中を支配した。
「あぁ、どうやら思い出したようだね」
「…確か、僕は…初号機とのシンクロを…」
乗ってから少しの間の記憶は残っているが…その後の記憶は朧気だった。
「君は、初号機とのシンクロに成功した。だが、ある意味では失敗だったとも言えるね」
「どういう事?」
「赤木博士の予想を大きく…遥かに上回る結果を出したのさ。それもリリンの身では到底不可能な数値を…」
「なら良いんじゃないの?」
「そうでもないんだよ。だって、今回の一件はシナリオに含まれていない」
「…シナリオ?」
「あぁ、誰かの作った誰かの筋書き。これから起こるとされている使徒の襲来を予期した死海文書のシナリオ、人類の未来が記されたパンドラの箱…」
「ごめん。何を言ってるのか解らない」
「そうだろうね。だから別に理解しなくてもいい。でも、これだけは覚えててくれるかな、」
そうしてフィフス・チルドレンは後ろへと振り向き。
「君は、理の先を覗いてしまった。もう後戻りは出来ないよ」
そう言い残し彼は去っていった。
「理の先?」
見知らぬ天井を
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