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NARUTO日向ネジ短篇
【偽らざる夜更け】
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いね」

 ヒナタにワフッと赤丸は応じ、背にネジを乗せて医療部隊の拠点へ向かう。



「──ありがとうな、赤丸。気を付けて戻るんだぞ」

 礼を述べて背中から降り赤丸を第二部隊へ帰した後、医療部隊拠点の入り口でネジはチャクラのチェックを受け、問題なく治療用テントに通される。


「あ、ネジさん…!」

 そこにはネジとは一期下のサクラがおり、ちょうど手当てを終えた怪我人が一人席を立った所だった。

「相当激戦だったみたいですね……。今すぐ手当てをしますから、上着を脱いでそこに座って下さい」

 ネジは言われた通りにしてサクラを前にしたイスに座る。


「──?前の方は終わりましたから、今度は背中ですね。長い髪、横に流していいですか?」

「あぁ、それくらい自分でやる……」

 サクラに言われて背中を向け、ネジは自分で長い髪を左側に流す。

そしてサクラはネジの露になった背中の傷を手際良く手当てしていく。


「……はい、終わりました。眼の疲労が特に激しいようだし、横になって休める場所があるのでそこで少しでも休んでいって下さいね」

「判った……すまない、サク──」

「サクラ、無事…!?」

 ネジがイスから立ち上がって肌着を着ている最中、シズネが血相を変えてその場にやって来る。

「あ、ネジ君、来ていたのね」

「あぁ、はい……」

 着ている途中だった肌着と上着を急いで着て整えるネジ。

「どうしたんですか、シズネ先輩。私の手が必要な手術でも──」


「いえ、そうではなくて……。いつの間にか医療忍者が数名、殺されているの」

 シズネの言葉にその場の空気が一変し緊張が走る。

「医療部隊の拠点の厳重なセキュリティを、掻い潜られたって事ですよね……。これ以上犠牲が増える前にすぐに犯人を──ネ、ネジさん?」

 サクラがふと見ると、ネジは白眼を発動させ医療部隊の拠点内を隈無く見透し既に敵の気配を探っている。

「ダメですネジさん、侵入した敵を見つけるのは他の忍に任せて、あなたは休まないと…!」

「このような時こそ白眼を使わなくてどうする。医療部隊の拠点が夜襲を受けているのは由々しき事態だ、おちおち休んでなどいられない」


 サクラの制止も聞かず、ネジは白眼を発動したまま医療拠点内で妙な動きを捉え、その場へ急行するため救護テントを素早く出て行く。

「サクラ、私達もネジ君の後を追いましょう。今の彼に負担を掛けるのは良くないわ」

「はい…!」

 シズネとサクラもネジの後に続く。



──その相手は、白眼で視る限りチャクラの乱れはなく何者かに変化はしていないかのように思えた。

物陰に潜むようにしてその場にいた
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