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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第259話 森の家でバーベキュー大会を
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翌朝。
朝食のテーブルについた京子は、すっかりいつも通りの様子で、タブレット端末のニュースに眼を落としていた。おはよう、のあいさつの後は無言のまま食事が終わり、暫くして、唐突に京子は言った。
「明日奈、……それに玲奈も。誰かを一生支えていくだけの覚悟があるのね?」
その言葉に、明日奈も玲奈も同じく頷いた。
「うん」
「いつまでも。……だって ずっと、ずっと一緒にいたいから。傍でずっと」
その答えが訊けて満足……とまでは言えないかもしれないが、いつもよりも、ずっと柔らかい表情で京子は続けて言った。
「そう。――でもね。人を支えるには、まず自分が強くないとダメなのよ。大学にはキチンと行きなさい。……そのためにも、三学期と来年度はこれまで以上の成績をとる事ね。……玲奈。あなたも同じ。共に歩く伴侶が凄ければ凄い程、隣に立つ者の資質を必要以上に見られる事になる。問われる事になってくる。貴女が訊いて、傷ついてしまった声を また、訊いてしまうかもしれない。そんな時だってまたくるかもしれない。……いつも一緒に隣で進んでいきたいのなら、貴女も誰よりも強く、そして頑張らないとダメ。――2人とも、判った?」
京子の言葉が全ての答えだった。全ての答えが詰まっていた。
玲奈は、姉、明日奈の編入の件が白紙である事を示してくれた以上に想う所があった。
あの時の玲奈の嗚咽を……、罵倒をしてしまったが、それでも母はしっかりと聞いてくれていたんだと言う事に。
そう、どうすれば解決するのかも ちゃんと考えてくれていた。
きっと何を言っても、どう答えたとしても、どれだけ上手くまとめられたとしても、人の粗を見る人は、それに悪態をつく様に言ってくる人は、大小なり必ずいる。言葉にしなかったとしても、視線が仕草が、全ての行動のベクトルが嫉妬と言う形になって向かってくる事だってある。
どれだけ内面を知っていても、外面を見れば、向けられても仕方ない、妬み、嫉妬とは 0にする事は出来ない。何処かで思ってしまう程に、凄い人だから。
その解決法は――自分も、そんな凄い人に負けないくらい強くなると言う事。
そう、初めから何ら変わらない。
あのSAO時代の頃から何も変わらない。彼の傍でいる為に
SAO時代
(
あの時
)
だってがむしゃらに強くなろうと頑張ってきたのだから。笑顔でいつも傍にいる為に。1人にさせない為に……ずっと頑張ってきたのだから。
この時、玲奈は全てを認めてくれたんだと思えた。姉の事も、そして あの世界の事も―――。
「お、お母さん――……っ!」
全てを認めてくれた。判ってくれたと感じた瞬間、自然と身体は動いた。母の元へと。
「っ、ちょ……れ、れい
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