第四章
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「僕の家で食べているすき焼きだよ」
「そうなんだな」
「アメリカのすき焼きとまた違うな」
「ああ、茸入ってないのもあるしな」
「このしらたきっていう茸な」
「あろ春菊って野菜もな」
「なかったりするしな」
これもというのだ。
「豆腐は入ってるけれどな」
「豆腐はチャイナの料理でも使うしな」
「ああ、普通にな」
「だからこれはあるけれどな」
それでもだ、そのすき焼き全体がだった。
どうも違ってだ、それで彼等も言うのだった。
「これが日本オリジナルのすき焼きか」
「美味そうだな」
「じゃあこのすき焼きをな」
「皆で食うか」
「そうしてね、美味しいよ」
智一は友人達に笑顔で言った、そしてだった。
実際に皆でそのすき焼きを食べた、そうして彼等が言うことはというと。
「あっ、これは」
「ああ、美味いな」
「肉いい味だな」
「ソイソースと砂糖でいい味付けだよ」
「そうだよな」
「野菜や茸もいいぜ」
「この椎茸っていう茸いい味だな」
皆で言うのだった。
「豆腐も熱いけれどソイソースでいい味になってるぜ」
「俺麩が気に入ったぜ」
「俺は糸蒟蒻が気に入ったよ」
「あっ、ただね」
ここで彼等は言うのだった。
「生卵をとじてそこで食うか」
「これかなりな」
「有り得ないな」
「こうして食うと美味いけれどな」
「どうもな」
「ああ、外国だとね」
生卵の話は智一の方もわかっていて応えた。
「生卵あまり食べないね」
「オムレツとかスクランブルエッグだな」
「そうして食うからな」
「生で食うのはな」
「ちょっとないな」
「ロッキーであったけれどね」
智一はロッキーという映画で主人公が朝に生卵を何個もコップの中に入れてそうして一気に飲んでいるシーンから言った。
「あれは滅多にないんだね」
「ないない、本当にないぜ」
「ステイツじゃ大抵料理してるよ」
「最悪でも茹でて食ってるな」
「それかハムエッグとかベーコンエッグだな」
オムレツやスクランブルエッグでなければというのだ。
「とにかく火を通すぜ」
「中国じゃ本当に」
中国からの留学生もいるが彼も言うのだった。
「生ものは食べないから」
「ああ、そうだったね」
「最近は変わってきたけれど」
それでもというのだ。
「本当に」
「生卵もなんだ」
「食べないからな」
「すき焼きっていうと生卵も必須だけれど」
智一は中国からの留学生にも日本人として話した。
「他の国では抵抗あるんだね」
「それでも美味いけれどな」
「ああ、この食い方もな」
皆こう言うが智一が普段の彼からは想像出来ない位に強く言ったのでそれでまずかったらといだ卵は全部スクランブルエッグにでもしようと考えながら食べたのだ。
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