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リング
47部分:ローゲの試練その一
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乗っておられましたから」
「それもある。だが彼は言うならば軍人になるべくして生まれてきたのだ」
 ローエングリンがここまで人を褒めるのは珍しかった。いつもは人の評価そのものをあまり口にはしない男であるからだ。
「だから安心していい。彼ならばきっとやってくれる」
「メーロトの捕獲をですか」
「それだけではない。クンドリーももしかするとな」
「クンドリーも」
「あの女の居場所はまだわからないのだな」
「はい」
 部下は答えた。
「行方は。ようとして」
「そうか」
 ローエングリンはそれを聞いて頷いた。
「また何処かで。暗躍しているのだろうな」
「おそらくは」
 部下は答えた。

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