【前編】狼の牙が折れる時(ダリル・ケイシー)
[1/4]
前書き [1]次 最後 [2]次話
…………気に食わねえ。
気に食わねえ!
目の前の黒い機体、その中にいる男に憎悪を込めて銃弾を、斬撃を放つ。
だが、まるで何かの力が働いているかのように、『当たらない』
『警告、左右腕部間接、また下部間接に被弾。残りシールドエネルギー10パーセント』
全ていなされ、かわされ、逆に間接部分に銃弾を叩き込まれる。
(野郎共は使えねえし!)
二十名にのぼる強化アーマーを着けた御付きの者達は、開始早々ダウン。
そして、3分立たないうちに自身のISのシールドエネルギーは底が見えてきた。
「男が…………男ごときが!」
その言葉にゆっくりとした言葉で返答が返される。
「あんまり強い言葉を使うなよ。弱いくせに」
苦し紛れの罵声も、やんわりと返される。
山田太郎。
女しか使用出来ない素晴らしい兵器、ISの唯一の汚点。
それを消すために、同じ女尊男卑の思想を持つスポンサー企業から最新兵器を貰い、逃亡をさせないため人員まで借り受けた。
それが、数分でこれだ。
予想外の悲惨な結果に苛立つ心が、更に自身を追い詰める。
しかも、だ。
(通信が潰されてる…………)
先程から、通信関連が全部駄目になっている。
つまり、追い詰めたつもりが、孤立無援なのはこちら。
「ちきしょう…………」
最後の弾が外れる。
同時に、信じられない速度で目の前に現れる黒い機体。
まるで吸い込まれるようにみぞおちに拳を叩き込まれ、同時に感じる電撃のような感覚に意識を奪われる。
結局、その悔しさを滲ませた言葉を最後に。
彼女の精神は、闇に落ちた。
「やはり、俺は神に好かれているな…………」
無駄に真面目ムーブを繰返し、ストレスがたまっている頃にこんな上玉が現れるとは。
金髪碧眼のモデル顔負けの容姿。
10代の若さとは裏腹に育ちきったヒップとバスト。
カップは俺の太郎アイで見る限りE以上はあるか。
なるほど、神よ。僕に尋問プレイを許して頂けるのですね(感謝)
まあ、俺も望んでやりたい訳じゃないが(建前)
さてと…………
気絶した後、念を入れて睡眠薬を飲ませた甲斐があって、隠れ家に運んでも起きない。
さて、では色々準備しようかな。
適当に部屋の一つを開けると、彼女の肢体をベッドに転がして、登録してある番号の一つを呼び出す。
たとえ、イリーガルな企業でも、報連相(報告・連絡・相談)は大事だもんな。
「あ、ジョンドゥー?ファントムだけどさあ」
片手間に仕込みをしながら、彼は友人の一人に連絡をする。
さて…………精々楽しむとするかね。
これからの事を考えながら、太郎は夜中まで
前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ