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異世界にやってきた俺は、チート能力を駆使して全力でスローライフを楽しむ!
手ぬるい
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こうして七人ほど昏倒させた俺は、その人物を縛り上げていく。
その頃にはエイダ達も下の階までやってきていた。
「……こんなにあっさり倒すなんてね」
「この程度なら何とかなる。というか、下っ端じゃないのか? 今回襲ってきたのは」
そう俺が聞くとエイダが、
「ええ……でも、防御の能力も高くて苦戦するような相手ではあった気がするけれど」
「この程度の防御は、そこまで強力じゃないからな。っと。よし、これで全員縛り上げたな。そういえば俺が押し付け……ではなく、お願いしたこの前の二人はどうしたんだ?」
「貴方に押し付けられた湖にいた二人は、話を聞き出してここの町の自衛団に引き渡しておいたわ」
「はい、ではこの七人もその自衛団に連れていくか?」
「そうね。話を聞き出すのが先だけれど」
そう言ってそのうちの一人をエイダが軽く揺さぶって起こす。
うめき声をあげて、そのうちの一人が目を覚ましたようだった。
「う、ぐ……な……」
「さ〜て、早速話してもらいましょうか。こんな深夜に襲い掛かってくるなんて、おもしろいことをしてくれるじゃない」
「ど、どうする気だ」
「まずは知っていることを話させるだけ」
「俺たちが素直に話すと思うか?」
などと笑いながら言い出した男たちだが、そういえばと俺は思って……先ほど聞いていた音声を再生した。
『……様が言うには、我々の最も危険な敵がここにいるらしい』
『本当か? だが仲間を捕まえたのはあの“姫”だろう?』
『そうなんだよな。あの“姫”は強いといっても、あの方ほどではない』
『そういえば竜を封印していなかったか? そいつの事じゃないのか?』
『竜……あの方は、竜程度なら簡単に倒してしまわれていたぞ』
『竜といってもピンキリだろう。それよりもその“姫”を……暗殺しなければならないが……』
魔法で音声記録も一緒にやっておいてよかったと俺は思いつつ、凍り付いたようなその男の様子を見ながら、
「それでお前たちが危険だといっている敵は誰だ?」
「し、知らない。俺たちは宿にいる魔力の強い人物、仲間二人を倒した人物を暗殺して来いと言われただけで……」
「それ以上は知らないのか?」
「し、知らない、それは本当だ!」
焦ったようにそんな風に叫びだしたこの男。
だが危険な敵であり、暗殺しないといけない相手。
もしも……前の世界のあの“魔王”に関する者たちの残党であれば俺は危険人物とみなされるだろう。
同時に彼らが関わっているならば、面倒なことになるだろう。
彼らはこの世界の人間ほど平和ボケしていない。
どうしようか。
俺はそう考えつつもそこである疑問を覚える。
「……手ぬるすぎないか」
「どういうこと?」
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