第38話
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特務活動の必須要請の一つである市内の店舗調査で、リィン達はある調査対象の一つである会社の建物の前に到着した。
〜中央広場〜
「ここが次の調査対象の一つである”インフィニティ”ですか………」
「何だかこの建物はクロスベルの他の建物とは色々と違うように感じるわね……」
”インフィニティ”という看板をつけた建物の前に到着したクルトは建物を見上げ、ゲルドは不思議そうな表情で首を傾げて呟いた。
「クロスベルの他の建物と色々と違うと仰いましたが、ゲルドさんはどういう違いに気づいたのですか?」
「う〜ん……ハッキリとした違いはわからないんだけど………この建物からは何だか暖かい雰囲気を感じるわ。」
「へえ……」
「暖かい雰囲気………以前来た時もわたしはそういうのは感じませんでしたが………」
「………………」
セレーネの質問に首を傾げながら答えたゲルドの答えを聞いたリィンは感心した様子でゲルドを見つめ、アルティナは不思議そうな表情を浮かべ、ユウナは複雑そうな表情で建物を見つめた。
「ハハ、アルティナもいつかわかる時が来るさ。――――それよりもこうして”インフィニティ”に来る機会ができたのだから、せっかくだからセティ達に”いつもの”を頼んでおくか?」
「……そうですね。第U分校に派遣中の今の状況では次はいつクロスベルを訪れる事ができるかわかりませんし。」
リィンに話を振られたアルティナは頷き
「?教官達はこの会社に以前も立ち寄った事があるのですか?」
「ああ、それについては中に入ってから説明するよ。」
クルトの疑問に答えたリィンはユウナ達と共に建物の中へと入って行った。
〜総合工匠会社”インフィニティ”〜
「お邪魔しま――――あ。」
建物の中に入って挨拶をしたゲルドは室内の奥にある長いテーブルで話している人物達を見つけると呆けた声を出し
「あ、お客様みたいだよ、キーアちゃ――――え。」
「あら、貴女達は………」
一方テーブルで碧い髪の少女と談笑していた黒髪の少女はリィン達に気づくと呆け、少女達と一緒にいる妊婦の女性は目を丸くしてリィン達を見つめ
「わぁぁぁ……っ!リィン、セレーネ、おっかえり〜――――!」
碧い髪の少女は目を輝かせた後リィンとセレーネにタックルをした。
「おっと……!ハハ、まさかクロスベルに来て早々キーアの”これ”を受け止める事になるなんてな。」
「フフ、久しぶりの”ただいま”です、キーアさん。」
セレーネと共に碧い髪の少女のタックルを受け止めたリィンは苦笑し、セレーネは微笑みながら答えた。
「教官達はそちらの少女とお知り合いのようですが………まさかとは思い
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