暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第38話
[8/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
言葉を聞いたキーアは無邪気な様子で首を傾げた。

「………それでもお礼を言っておくわ。例え世界は違っても、貴女のお陰で私は”2度目の人生”を歩む事ができて、幸せで暖かい未来を手に入れる可能性ができたもの。だから―――――私を蘇生させた上この世界に転移させてくれてありがとう。例え、それが貴女の目的の為でも私は貴女に心から感謝しているわ。」

そしてゲルドは優し気な微笑みを浮かべて感謝の言葉を述べた後ビルから出て行き

「ぁ……………………」

「キーアちゃん………」

「……………」

一方ゲルドの説明で事情を察したキーアが呆けた後複雑そうな表情で黙り込んでいる中、キーアの様子をシズクは心配そうな表情で見つめ、二人の様子をセシルは静かな表情で見守り

「……エリナ、シャマーラ。”黒の工房”によって取り付けられていたアルティナさんとクラウ=ソラスの”例の設定”は………」

「うん、並行世界のアルティナさん同様バッチリ解除しておいたよ♪」

「少なくてもこれで、こちらの世界のアルティナさんは並行世界のアルティナさんの時のような出来事は起こらないかと。」

一方真剣な表情を浮かべたセティに訊ねられたシャマーラとエリナはそれぞれ答え

「そう………さてと、それじゃあ仕事を再開しましょう!」

「は〜い!」

「はい!」

二人の答えを聞いたセティは静かな表情で頷いてリィン達の後ろ姿を見つめた後気を取り直してシャマーラ達と共に仕事を再開した。



その後リィン達はユウナの実家に挨拶する為にユウナの実家があるアパートの一室を訊ねた。



〜西通り・アパルトメント”ベルハイム”〜



「ここが君の実家か………」

「あはは、狭いけどね。えっと、それじゃあ………」

実家の扉を見つめて呟いたクルトの言葉に苦笑しながら答えたユウナはインターホンを押した。

「―――は〜い、今出ますよ。はいはい、どちらさま――――………あ………ユウナ………?」

扉を開けて姿を見せた女性はユウナに気づくと呆け

「お母さん……あはは……来ちゃった。」

「まあ………まあまあまあ!本当にユウナなのね!?ああもう、お母さんびっくりしちゃったわ!今日帰るとは聞いてたけど、まさかこんないきなりだなんて!」

我に返ると嬉しそうな表情でユウナを見つめた。

「ゴメンね、何時に行けるとかわからなかったから。でも元気そうでよかったよ。」

「うふふ、あなたもね。ちょっとだけ痩せたかしら?――――おかえりなさい、ユウナ。」

「うん―――ただいま。」

(この方がユウナさんの……)

(はは………似ているな。)

(ああ……優しそうなお母さんじゃないか。)

(うん
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ