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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica15-B局員狩り〜Brother and sister showdown〜
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じゃないと止められなかったわ」
地面に倒れ伏してるお兄ちゃんの側へと歩み寄りながら、不安そうなスバルへとそう返す。お兄ちゃんまであと5m少しというところで、お兄ちゃんがむくりと起き上がり始めたから、あたしやスバルも構えなおす。
「王よ。無垢なる我らを楽園へ誘いたまえ・・・!」
「きゃあ!?」「うわああ!?」
お兄ちゃんがそう言った瞬間、お兄ちゃんが自爆した。爆炎と黒煙があたしとスバルを襲った。あたしは衝撃波をまともに受けて、体が宙に浮く感覚を得た。そして視界が炎と黒煙で覆われた後、「うぐっ・・・!」地面に叩き付けられてしまった。
「ぅ・・・う・・・お、お兄ちゃ・・・ん・・・、お兄ちゃん・・・! お兄ちゃん!」
痛みに悶えながら、「お兄ちゃん・・・!」と呼びかけ続ける。無駄だと判っている。目の前で自爆したのだから。自爆したということは、ううん、出来たということは、お兄ちゃんはサイボーグだったってことになる・・・。
「・・・ア・・・ティ・・・ティア・・・ティア・・・!」
スバルがあたしを呼んでる。でも応えられない。お兄ちゃんの死に様を直で目にした所為で、今のあたしは本当にダメだ・・・。黒煙もようやく晴れてきて、「ティア!」スバルがあたしの姿を確認して近付いてくる。
「大丈夫、ティア!?」
「スバル・・・、あたしは・・・」
スバルに抱き起こされたあたしは、お兄ちゃんが自爆した場所へと目を向けた。お兄ちゃんを構築していた機械部品が至るところに転がっている。視界が涙で滲み始めたその時・・・
――トランスファーゲート――
例の空間の歪みが出現して、「・・・!」目を疑う光景が広がった。お兄ちゃんの使っていた大砲や“ラストオーダー”をそれぞれ脇に挟むように構え、さらに恵比寿の仮面を付けた仮面持ちが3人、歪みから歩き出て来た。
「「「これより管理局員2名を確保する」」」
3人の口から発せられたその言葉はどれも間違いなく「お兄ちゃん・・・!?」の声だった。“スキュラ”のスペアボディを真っ先に思い出す。人格を完全コピーした、性能は落ちるけど戦闘能力は高レベルっていう・・・。お兄ちゃんにもスペアボディがある・・・かも知れないし、いま自爆したのもスペアかも知れない。でもそんな事、今は・・・。
(さすがにあたしとスバルでも、仮面持ち3人を同時に相手は出来ないわ・・・)
「「「クロスファイア・・・シュート」」」
そうしてあたしとスバルは、どれが本物か偽者かも判らないお兄ちゃんの前に敗れ去った。
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