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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第37話
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ント”なら以前リウイ達から貰った”ENIGMA(エニグマ)・R(リメイク)”とやらを持っているが。」

渡されたARCUSUをロカが目を丸くして見ている中セリカは静かな表情でヴァイスに訊ねた。

「アリサ室長、セリカ達に”ARCUS(アークス)”についての説明を頼む。」

「あ、はい。こちらの戦術オーブメントは”ENIGMA”シリーズではなく、RF(我が社)がエプスタインと共同で開発した”ARCUS(アークス)”シリーズと言いまして―――――」

ヴァイスに説明を促されたアリサはセリカ達に”ARCUSU”についての説明をした。



「………なるほど。要するに”ARCUS(アークス)”とやらは”ENIGMA(エニグマ)・R(リメイク)”を劣化させた戦術オーブメントか。」

(このバカ者が。ちゃんと二人の説明を聞いていたのか?)

説明を聞き終えて最初に口にしたセリカの感想にその場にいる全員が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中ハイシェラは呆れた表情で指摘し

「セ、セリカ様!確かに”ARCUSU”は”ENIGMA・R”と使い勝手が異なる部分がありますが、決して”ARCUSU”が”ENIGMA・R”に劣っている訳ではありませんよ?」

「そうね。特に”ブレイブオーダー”とやらは説明を聞いた感じ戦闘の際、かなり便利な機能だと思うわよ?」

「じゃが、クオーツによるアーツの組み合わせができなくなるから、失敗作じゃないのか?」

「はいです〜。アーツがたくさん使えないと不便ですよ〜?」

「………………」

「というかどうせあんた達は威力が高くて広範囲の上位か最上位アーツしか使わないんだから、そんなに気にする必要なんてないと思うけどね……」

シュリは我に返るとアリサとシャロンを気にしながら苦笑しているロカと共にセリカの推測が若干異なっている事を指摘している一方、レシェンテとサリアはセリカの感想に同意し、二人の言葉に続くようにナベリウスは軽く頷き、レシェンテ達に対してマリーニャは呆れた表情で指摘した。

「うぐっ………一番痛い所を容赦なく突いてきたわね………」

「フフ、皆様の仰る通りその欠点については未だ改良中の為、お恥ずかしながら克服できておりませんわ。――――ですが、その欠点を補う部分があるのが”ARCUSU”の特徴ですわ。」

アリサは唸り声を上げた後ジト目でセリカ達を見つめ、シャロンは苦笑した後説明を続けた。



「………まあいい。実際に戦闘に使って、どっちが有用なのか確かめればわかる事だ。――――それで、俺達に渡す物はこの”ARCUS(アークス)U”とやらか?」

「いや、それはあくまで”オマケ”だ。本命はRF(ラインフォルトグループ)とセティ達―――”工匠”が共
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