第36話
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望んだ未来を叶える為にもこれからも精進させてもらうつもりです。」
ヴァイスの言葉にユウナは複雑そうな表情で答えた。
「最後に――――改めてになるが魔女のお嬢さんがリウイ達の話にあったゼムリアとも、ディル=リフィーナとも異なる世界から来た者か。」
「……初めまして。ゲルド・フレデリック・リヒター・パリエです。”異界”から来た魔女で………”キーア”という人のお陰で、この世界で新たな人生を歩めるようになったわ。確かその娘はこの都市にいると聞いているけど……」
「え…………」
ヴァイスに視線を向けられたゲルドは軽く頭を下げて自己紹介をした後ヴァイスにある事を訊ね、ゲルドの口から出た意外な人物の名前を聞いたユウナは呆けた声を出した。
「ああ、キーアは今もこのクロスベルに住んでいる。特務活動でクロスベル内を歩き回ったりする事もあるだろうし、その時に会えるかもしれないな。」
「もし、よろしければ彼女に連絡を取って会える手筈を整えても構いませんよ?」
「ううん。忙しい王様達にそこまでしてもらう必要はありませんから、大丈夫です。それに時間があればお義母さんとシズクに会いに行こうと思っているから、お義母さん達がキーアという人と知り合いかどうかを聞いて、もし知り合いだったらお義母さん達を介してキーアという人に会うつもりです。」
「フッ、それなら俺達の手は必要なさそうだな。」
「ええ……お二人ともキーアちゃんとお知り合いですし、シズクちゃんに関してはキーアちゃんと親友の関係ですよ。」
「そうだったんだ………」
ヴァイスとリセルの話を聞いたゲルドは静かな笑みを浮かべた。
「――――それでは早速ですがご報告させていただきます。」
リィンは第U分校が特別演習を開始した事をヴァイスに報告した。
「了解した。演習の成功は女神達に祈ろう。――――既に聞いているだろうが本日、”三帝国交流会”に参加する為にエレボニアとメンフィル、両帝国からそれぞれの国のVIP達が訪れる。最高レベルの警備体制を敷いているがそれでも気がかりがあってな。結社の残党の動向と――――”幻獣”の出現だ。――――リセル、要請書をリィンに。」
「かしこまりました、ヴァイス様。――――どうぞ、こちらが要請書です。」
ヴァイスに指示をされたリセルはリィンに特務活動の要請書を手渡した。
『重要調査項目』
帝都クロスベルにおいて確認された”幻獣”の出現可能性に関する調査。
「こ、これって……!」
「”幻獣”………?」
「”幻獣”というからには獣か魔獣の一種よね?どんな存在なのかしら………?
要請書の内容の一部を読んだユウナは驚き、クルトとゲルドは不思議
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