第36話
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そうな表情をし
「……”幻獣”というのは、通常より遥かに巨大で不可思議な力を持った魔獣のことだ。1年半前の独立宣言前後やエレボニアでの内戦中に各地で何体か出現していたが……」
「―――再び、クロスベルの地に”幻獣”が出現したということですか?」
事情がわからない生徒達にリィンが説明した後セレーネはヴァイス達に確認した。
「ええ、つい先日も北部の山道に現れたばかりです。」
「”幻獣”はリィンも言ったように、1年半前の独立宣言前後に現れて”碧の大樹”の件が終結した後は現れなくなったのだが……」
「それが何故今になって再びクロスベルに……?1年半前同様、結社の関与の可能性はあるのでしょうか?」
リセルとヴァイスの説明の後にアルティナは真剣な表情で二人に訊ねた。
「サザ―ラントの件を考えると一応、疑っておくべきだろうな。できれば第U分校にはそちらの警戒を頼みたくてな。」
「……了解しました。この後、演習地にも伝えます。それと合わせて、幻獣が現れた山道の調査をする形でしょうか?」
「いえ、そちらの幻獣は遊撃士の方達によって撃破されました。その為皆さんには過去に出現した別の場所の調査を頼みたいのです。」
「……了解しましたわ。」
「1年半前の騒ぎに続いて”幻獣”に関しても遊撃士協会にも世話になっているが………ただでさえ、”三帝国交流会”の警備体制の件でも負担をかけているからこれ以上遊撃士協会に負担をかけさせるような事はできれば避けたい。その意味でも、お前達の活動には大いに期待させてもらっている。それではよろしく頼む――――灰色の騎士に聖竜の姫君、そして新Z組の面々。」
「了解しました!」
ヴァイスの応援の言葉にリィン達は力強く答え
「―――それとリィン。悪いが今回の特別演習が終わるまではメサイアを俺達に預けてもらってもいいか?」
「え………」
「メサイアを?何故でしょうか?」
ヴァイスの要求にメサイアが呆けている中リィンはヴァイスに理由を訊ねた。
「”三帝国交流会”に参加する為にはるばる祖国を離れてクロスベルを訪れるVIP達の対応にメサイアにも担当させたいからだ。」
「メサイア様は養子の身とはいえ、現状クロスベル帝国で唯一の皇女です。その為、できればエレボニアとメンフィルのVIP達にもメサイア様を公式の場で顔合わせをして欲しいのです。」
「なるほど……そういう事ですか。メサイアが構わないのでしたら、俺は構いませんが……メサイアはどうだ?」
ヴァイスとリセルの説明に納得したリィンはメサイアに確認し
「はい、まだ未婚の皇女の身でありながらリィン様と常に一緒にいるという我儘を許されているのですから、喜んで協力致しますわ。
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