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賢者の孫騎士 2
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純粋物理攻撃ってことで注目を集めてるんだ」

「それって凄いことなのかしら?」

「魔物には稀に魔法に対して強い抵抗力を持つ奴が居る。そういう奴は基本的に物理攻撃に弱いがそれを躊躇わせる要因を備えていることも多い。毒を撒き散らしていたり、素早かったり、空を飛んでいたりとな。それらに有効な魔法である可能性が出てきた。早ければ数カ月後には講義が始まるだろう」

オレのオリジナルの念動は教えられないが、マリアや魔導騎士団に教えた劣化版を更に改悪した物は公開することになる。

「念動に関してもオレが講師として呼ばれそうだ。人使いが荒いよな」

「才能を腐らせるよりは良いんじゃない?」

「才能を腐らせれるぐらい世の中が平和って考え方もあるぞ。殺しの才能なんてあんまりうれしくはないな」

「最後は使いようでしょう?」

「違いない。でだ、あの馬鹿で間違いない?」

「後頭部に目が付いてるの?アレで間違いないけど」

目なんかついてなくても分かるっての。楽の中に一つだけ怒があればね。だが、なんだこれは?純粋な怒りじゃない?濁っているというか、変に粘ついている感じだな。対人関係の薄さが原因か?

「おいシシリー!!何を他の男と楽しそうにしてやがる!!」

さて、とりあえず挑発するか。収納から生徒の名簿を取り出しクラスを確認する。以前の基準だとAクラス。新しい基準だとCクラスだけどBクラスに空きがあったから一応Bクラスね。

「取り込み中だ。後にしろ、Cクラスのカート」

それだけで殴りかかってきた馬鹿の腕を取って投げ飛ばす。

「いきなり殴りかかってくるとはどういう了見だ?マリア、シシリーを連れて下がっていろ」

「殺しちゃ駄目よ」

「殺すわけないだろう。死体の処理が面倒なんだから」

周りも騒然としてきたがジークが押さえてくれている。

「Bクラスに空きが出たためにCクラス評価ながらBクラスに所属することになったカート。いきなり騎士に殴りかかってきて何を考えている」

「うるさい、黙れ!!なんでオレがCクラス評価なんだよ!!」

「入学式で言われただろうが、馬鹿はいらないと。ひとつ、いきなり人に殴り掛かる。ふたつ、ストーカー行為。みっつ、彼我戦力を見極められない。よっつ、都合が悪くなれば他人の威を借りる子供。馬鹿としか言いようがないな」

「ぶっ殺す!!」

「殺せるものなら殺してみろよ。まあ、ぶっ殺すなんて言ってる時点で無理だがな」

棒立ちで詠唱なんて殺してくださいと言っているようなものだ。落ちていた石をカートの顔に向かって蹴り飛ばす。当てるつもりはないが、ビビって目をつぶり詠唱も止まる。その隙に踏み込んで指先に発生させた風の刃を首筋で滑らせてから首を絞める振りをして斬
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