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賢者の孫騎士 2
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。1本オマケしといてやるよ」

「ありがとう。このタレが美味いんだよね」

「親父の代からの継ぎ足しタレだからな。これの保存が結構大変なんだが、ハーゲン商会の冷蔵庫のお陰で多少は楽になったな。夏場に黴させずに済むからな」

「便利みたいだね。宿屋暮らしのオレには関係ないけど。またちょくちょく来るよ」

代金を払って串焼きを11本受け取る。行儀が悪いがいつもの様に食べ歩きをしているとマリアを見かける。隣に友達と思われる子が居たので声をかけずに立ち去ろうと思ったのだが、昨日ギルドで絡んできた見た目だけの魔物ハンター3人に絡まれ始めた。

「全く、ハンターの質も落ちたものだな。獲物を狩れずに管を巻いていたくせに、今度は嫌がる女の子に絡むなんてな」

「あぁん、誰だ、ってお前は昨日の!?」

「あら、シンじゃない」

マリアがオレに気付いて手を振ってくる。

「両手は塞がっているけど手を貸そうか、マリア?」

「大丈夫よ。よくあることだからっと!!」

そう言うとマリアはハンターたちの足を念動で掴み上げて建物の屋根の高さまで逆さで持ち上げる。

「中々の速度と精度だな。これならライトセイバーを扱えるようになれば、すぐにでも魔導騎士団に入団出来るな」

苦し紛れに投げてきた剣を念動でキャッチして収納に放り込む。ついでに串焼きの入った袋も放り込んでおく。

「魔導騎士団って、最近新しく設立されたあの?」

「その騎士団。ライトセイバーっていう専用魔道具と念動を扱う騎士達だな」

「詳しいのね」

「まあ、設立の原因がオレだからな」

「どういうこと?」

「ここじゃあアレだから場所を変えよう。そっちの彼女も一緒にな」

マリアの背に隠れるように怯えている少女を気遣って近くのカフェに誘う。かなり可愛い子で、彼女に惹かれてこのバカどもはちょっかいを掛けたのだろう。まあ、あまりタイプじゃないので食指は動かないがな。性欲は人並みにあるけど、ストロンガー(変身時に両腕の電極をこすり合わせて電気を生み出す。意味は分かるな?そういうことだ)で間に合っている。

マリアとは5年前からちょくちょく会っているので問題ないとして、怯えている少女に軽く自己紹介しておく。

「シン・ウォルフォードだ。マリアとは昔なじみでね」

「大丈夫よ、シシリー。シンはちょっと抜けてるところもあるけど優しいから。装飾品のセンスはひどいけど」

「最近、皆にそう言われるんだけどそんなに酷い?」

「最悪とまではいかないけど、結構酷いわね」

わざとらしく落ち込んで見せると微かな笑い声が聞こえる。どうやら少しは落ち着いたようだ。

「あっ、ごめんなさい。私はシシリー・クロードです」

「思い切り笑っても
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